この記事の結論
北区には、区内中小企業がデジタル技術を導入する費用を補助する区独自の「中小企業デジタル化等支援事業補助金」(補助率2/3以内・最大300万円)があります。ただし2026年9月11日時点で令和8年度分の交付申請受付はすでに終了しており(提出期限2026年5月8日)、この補助金は事前に区の専門家伴走支援を受けて提案書を取得した事業者だけが対象という条件付きの制度です。次回の伴走支援・補助金の募集時期は北区公式サイトに確認できません。今すぐ動ける選択肢は、(1)東京都中小企業デジタル導入促進補助事業(最大150万円・助成率1/2〜2/3、令和8年度第2回は9月頃受付予定)、(2)デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金、通常枠は最大450万円・インボイス枠は最大350万円、5次締切は2026年9月29日)の2つです。商店街として取り組む場合は「がんばる商店街支援事業」でIT機能強化事業も対象になり得ますが、個店単独では申請できません。最新の募集状況は必ず各公式サイトでご確認ください。
北区で使えるデジタル化・AI導入補助金の全体像(2026年9月11日時点)
「北区でAI・デジタル化の補助金を使いたい」と探している中小企業・個人事業主の方へ、2026年9月11日時点で北区公式サイト・東京都中小企業振興公社・国のデジタル化・AI導入補助金2026公式サイトを確認して整理した最新情報をお伝えします。王子・赤羽・十条・田端・滝野川など区内各地に多様な業種の中小企業が集まる北区には、実は「中小企業デジタル化等支援事業補助金」という区独自のデジタル化専用の補助金制度があります。他区にはあまり例がないIT・デジタル専用の区補助金ですが、2026年9月11日時点では令和8年度(2026年度)分の交付申請受付がすでに終了しており、今から新規に申し込むことはできません。今すぐ動ける選択肢としては、主に東京都中小企業デジタル導入促進補助事業と国のデジタル化・AI導入補助金2026の2つになります。
| 制度 | 運営主体 | 2026年9月11日時点の状況 | 補助率・上限額の目安 |
|---|---|---|---|
| 中小企業デジタル化等支援事業補助金 | 北区(産業振興課) | 令和8年度分は受付終了(提出期限2026年5月8日) | 2/3以内・最大300万円 |
| 中小企業デジタル導入促進補助事業 | 東京都中小企業振興公社 | 第1回終了・第2回は令和8年9月頃受付予定 | 1/2以内(小規模企業者等は2/3以内)・最大150万円 |
| デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) | 中小企業庁(中小機構) | 5次締切分:2026年9月29日17:00 | 1/2以内(賃上げ要件で2/3以内)・最大450万円 |
| デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠) | 中小企業庁(中小機構) | 5次締切分:2026年9月29日17:00 | 3/4〜4/5以内(ソフト部分)・最大350万円 |
2026年9月11日時点で確認できる範囲
- 北区には中小企業のデジタル化を支援する区独自の補助金「中小企業デジタル化等支援事業補助金」があります。ただし令和8年度分の交付申請受付は2026年5月8日17時で締め切られています。
- この補助金は、事前に「北区デジタル化等支援事業」の専門家伴走支援(半年程度)を受け、提案書を取得した事業者だけが対象です。誰でもすぐ申請できる制度ではありません。令和8年度の伴走支援の新規受付も2026年9月11日時点ですでに終了しています。
- 今すぐ動ける制度は、東京都中小企業デジタル導入促進補助事業と国のデジタル化・AI導入補助金2026です。
- 北区でホームページ制作費の補助金を探している場合は、本サイトの別記事「北区のホームページ制作補助金2026」もあわせてご確認ください。
以下では、北区独自の中小企業デジタル化等支援事業補助金の仕組みと次回募集の見通し、商店街向けの関連制度、東京都・国の制度の詳細、申請ステップ、北区の中小企業に多い活用パターンの順に解説します。
北区独自「中小企業デジタル化等支援事業補助金」は伴走支援とセット(令和8年度は受付終了)
北区産業経済文化部産業振興課が所管する中小企業デジタル化等支援事業補助金は、区内中小企業者・個人事業者が自社業務の生産性向上や販路拡大のためにデジタル技術等を導入する費用の一部を補助する、北区独自の制度です(出典:北区公式サイト「中小企業デジタル化等支援事業補助金」、更新日:2026年4月17日)。ソフトウェア・機械装置・クラウドサービスなど幅広いデジタル技術が対象になり得る、区内では珍しいIT・デジタル専用の補助制度です。
誰でもすぐ申請できる制度ではない
この補助金の補助要件の一つは「北区デジタル化等支援事業による専門家の伴走支援を受け、専門家による提案書を取得していること」です。伴走支援を受けずにデジタルツールを購入しても対象にはなりません。令和8年度(2026年度)分の補助金は、令和7年度(2025年度)の伴走支援に参加した事業者が対象で、交付申請書類の提出期限は2026年5月8日17時(期限厳守)でした。2026年9月11日時点ではすでに受付を終了しています。
伴走支援(次年度補助金の前提)も令和8年度分は受付終了
この補助金の前提となる伴走支援事業「北区デジタル化等支援事業」は、区が株式会社フォーバルに委託して実施しています(出典:北区公式サイト「中小企業デジタル化等支援事業」、更新日:2026年8月20日)。令和8年度は、セミナー「稼げる企業になるための今やるべきデジタル戦略」(2026年6月4日開催)への参加者から伴走支援の希望を募る形で実施され、支援対象は7社程度でした。専門家による伴走支援はSTEP1(現状把握と課題整理)からSTEP4(ITツール活用・効果測定)までの4段階で、期間は半年程度です。2026年9月11日時点で、公式サイトには「専門家による伴走支援(※受付は終了しました)」と明記されており、令和8年度分の新規受付はすでに終了しています。次回(令和9年度)の伴走支援・補助金の募集時期は2026年9月11日時点で北区公式サイトに確認できません。問い合わせ先は産業振興課経営支援係(電話:03-5390-1237、伴走支援に関する問い合わせは03-5390-1238)です。
補助金額・対象経費(補助率2/3以内・最大300万円)
参考として、令和8年度分の中小企業デジタル化等支援事業補助金の内容を紹介します。次回募集でも制度の骨格が大きく変わらない可能性がありますが、金額・条件は次回公募要項で必ず確認してください。補助金額は補助対象経費の3分の2の額とし、最大300万円(補助金額が5万円未満のものは対象外、消費税は対象外、1,000円未満切り捨て)、補助件数は5件程度でした。補助対象期間は2026年4月1日から2027年2月26日までです。
| 対象経費の区分 | 対象になる経費の例 | 対象にならない経費の例 |
|---|---|---|
| ソフトウェア費用 | 新たなソフトウェアの購入・利用、運用・保守・サポート、外部委託によるカスタマイズ・設定、新たなシステムの構築・改修 | 自社製作ソフトの開発人件費、通信費、従量課金方式の経費、Word・Excel・セキュリティ対策ソフト等の汎用ソフト、既存ソフトの更新料、ホームページ作成費用単体 |
| 機械・ロボット導入費用 | デジタル化推進に直接必要な機器・ロボット等の購入・リース・改良・据付け・電気工事、運用・保守、外部委託による設定・設置 | パソコン・タブレット・スマートフォン・スマートウォッチ等の汎用性がある機器、既存機器の修繕・撤去・移設・処分費用、設計費用 |
| クラウド費用 | デジタル化推進に直接必要なクラウドサービスの利用費用・運用サポート・初期設定 | 契約期間が補助対象期間を超える分(按分計算) |
| リース料・導入関連費 | 上記費用をリース契約で支払う場合のリース料、技術習得の講習受講料・教材費、導入コンサルティング費用 | 補助対象期間を超える分の費用 |
既に導入している機器(類似物含む)の2台目以降は補助対象外です。申請方法は、伴走支援で専門家による提案書を取得後、電話連絡のうえ産業振興課経営支援係の窓口に申請書類を持参する形でした。問い合わせ:産業経済文化部 産業振興課 経営支援係(〒114-8503 東京都北区王子1-11-1 北とぴあ11階、電話:03-5390-1237)。
「がんばる商店街支援事業」はIT機能強化事業も対象だが個店単独は不可
北区には、商店街等の先進的な取り組みを支援するがんばる商店街支援事業もあります(出典:北区公式サイト「がんばる商店街支援事業」、更新日:2025年11月7日)。補助率は補助対象経費の3分の2以内で、交付要綱の別表第1には「IT機能の強化を図るための事業」が補助対象事業の区分として明記されています。一般補助対象事業の限度額は500万円、総事業費36万円以下の少額支援事業は補助率9分の8以内・限度額32万円です(出典:北区「東京都北区がんばる商店街支援事業補助要綱」PDF)。ただし対象は商店街・商店街振興組合・事業協同組合・北区商店街連合会及び北区商店街振興組合連合会などの「商店街等」に限られ、個店単独の申請はできません。空き店舗を活用して実施する事業は対象外です。実績報告書は事業実施日から原則1か月以内に提出し、支払いまでは通常2か月程度かかります。問い合わせ:産業振興課商工係(電話:03-5390-1235)。
北区補助金診断・検索システムで国・都の制度を横断チェック
北区は、事業者向けの国・東京都・北区の補助金及び助成金を診断・検索できる「北区補助金診断・検索システム」を案内しています(出典:北区公式サイト「北区補助金診断・検索システム」、更新日:2025年2月7日)。自社の状況に適した受給可能性のある補助金等を診断する機能と、キーワード検索機能の2つが利用できます。ただし公式サイトには「診断時に表示される最大受給金額は国・東京都の補助金・助成金の合算であり、北区のものは除外しています」と明記されており、すべての制度を網羅するものでもありません。無料相談・有料申請サポートは特設サイトの保守・運用業務受託事業者(株式会社ライトアップ)が対応し、北区の中小企業向け産業支援施策そのものについては北区へ問い合わせる形になります。問い合わせ:産業振興課産業振興係(電話:03-5390-1234)。
東京都中小企業デジタル導入促進補助事業2026:最大150万円
東京都中小企業振興公社が実施する「中小企業デジタル導入促進補助事業」は、都内中小企業・個人事業主が新たにデジタルツールを導入する費用の一部を助成する制度です。北区内の事業者も都内全域が対象のため申請できます(出典:東京都中小企業振興公社「中小企業デジタル導入促進補助事業」、2026年9月11日閲覧)。
中小企業デジタル導入促進補助事業 基本情報(令和8年度)
助成率
対象経費の1/2以内小規模企業者・環境負荷軽減ツール導入は2/3以内
助成限度額
最大150万円申請できる助成金の下限額は5万円
対象
都内中小企業者等会社・個人事業主・中小企業団体
対象経費
新たに導入するデジタルツール購入費(本体)+初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部
対象外経費
ハード機器(PC・タブレット端末等)、汎用性の高いソフトウェアOS・セキュリティソフト・表計算/文書作成ソフト等
令和8年度の申請期間
第1回:2026年6月11日〜7月3日(終了)第2回:令和8年9月頃受付予定(2026年9月11日時点で申請フォームは受付停止中)
AIレジ・クラウド会計などのデジタルツールは対象になるか
対象経費は「新たに導入するデジタルツール」の本体費用と、初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部です。公式サイトの対象例では「新たに導入するクラウド型会計ソフト、業務自動化ツール等」が挙げられており、AIレジ、クラウド会計ソフト、業務自動化ツールなど業務のデジタル化に資するツールは幅広く対象になり得ます。一方で、PC・タブレット等のハード機器単体や、OS・セキュリティソフト・表計算ソフトなど汎用性の高いソフトウェアは原則対象外です。ただし、設備の稼働・故障状況を可視化するソフトウェアに接続する専用機器(この場合は助成上限20万円)や、ソフトウェアと連携して動作する特定用途の専用ハードウェア(スマートレジ等・助成上限75万円)は、条件付きで対象に含まれる場合があります。導入したいツールが対象経費に当てはまるかどうかは、申請前に東京都中小企業振興公社へ直接問い合わせることを強くおすすめします。
導入するツールに迷ったら「デジタル化ファーストステップ支援事業」と相談窓口も
東京都中小企業振興公社は、採択後に専門家によるフォローアップ支援を実施するほか、どのデジタルツールを選べばよいか迷う事業者向けに、東京都の「中小企業デジタル化ファーストステップ支援事業」(ナビゲーターによるヒアリングで課題を整理し、適切なツールと後続事業を提案)と、公社の「ワンストップ総合相談窓口(ICT・IoT・AI経営相談)」(ITコーディネータ等の専門家によるアドバイス)を案内しています。いずれも一般的なIT・IoT相談であり、助成金の採択に直結するものではない点には注意してください。