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IT導入補助金シミュレーター【2026年版】補助額・自己負担額を30秒で試算

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この記事の結論

デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の補助額の基本計算式は「補助対象経費×補助率」です。通常枠の補助率は1/2(中小企業)、インボイス対応類型では50万円以下部分が3/4(小規模事業者は4/5)、セキュリティ枠は1/2(小規模事業者は2/3)です。最大補助額は通常枠で450万円。計算の前提として、①GビズIDプライム取得済み、②IT導入支援事業者を通じた申請、③交付決定前に契約・支払いをしていないこと、の3点が必要条件です。補助金は後払い(立替制度)のため、自己負担分の資金計画も必須です。最新の補助率・要件は必ず公式公募要領(中小企業庁)でご確認ください。

デジタル化・AI導入補助金2026とは?まず制度の全体像を把握する

2026年度から「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金2026」へと正式に名称変更・制度再編されました。中小企業庁(経済産業省)が所管し、中小企業基盤整備機構(SMRJ)が事務局を担う本制度は、中小企業・小規模事業者がITツールやAIシステムを導入して生産性を向上させるための費用を国が補助するものです。

旧IT導入補助金からの主な変更点は以下の通りです。制度名の変更にとどまらず、AI・生成AI活用を明示的に対象化した点が2026年版の最大の特徴です。

項目2025年度(旧IT導入補助金)2026年度(デジタル化・AI導入補助金)
制度名称IT導入補助金デジタル化・AI導入補助金2026
生成AI対応一部ツールのみ対応生成AI活用システムを明示的に補助対象に追加
最大補助額(通常枠)450万円450万円(継続)
補助率(通常枠・中小企業)1/2以内1/2以内(継続)
主要申請枠通常枠・デジタル化基盤導入枠等通常枠・インボイス枠・セキュリティ枠・複数者連携枠

シミュレーションを行う前に確認すべき3つの大前提

補助額の試算は「自社が補助対象事業者かどうか」「導入するITツールが補助対象として登録されているかどうか」を確認してから行うのが正しい順序です。以下の3点を先に確認してください。

前提①:対象事業者の確認中小企業者(法人・個人事業主)が対象。大企業・医療法人・NPO等は一部制限あり。資本金・従業員数の要件は業種によって異なります。詳細は公式ポータルの申請対象ページで確認してください。
前提②:GビズIDプライムの取得申請にはGビズIDプライムが必要です。取得には最大4週間かかるため、導入を検討し始めた時点で手続きを開始してください。
前提③:交付決定前の契約・支払いは補助対象外補助金の交付決定通知が届く前にITツールの契約・発注・支払いをした場合、補助対象外となります。「先に導入してから申請」は不可です。

制度の全体像と申請の流れについては【2026年版】デジタル化・AI導入補助金 完全ガイドもあわせてご参照ください。

補助対象となるITツールの範囲(2026年版)

デジタル化・AI導入補助金2026で補助対象となるITツールは、中小企業基盤整備機構(SMRJ)に事前登録されたツールのみです。導入を検討しているツールが補助対象かどうかは、公式のITツール検索ポータルで必ず確認してください。主な補助対象カテゴリは以下の通りです。

カテゴリ主な対象ツール例補助申請枠
会計・財務管理クラウド会計ソフト、財務管理システム通常枠・インボイス枠
受発注・販売管理受発注システム、POSレジ、在庫管理通常枠・インボイス枠
勤怠・給与管理勤怠管理システム、給与計算ソフト通常枠
顧客管理・営業支援CRM、SFA、顧客管理システム通常枠
コミュニケーションチャットツール、ビデオ会議(他ツールとの組み合わせが原則)通常枠
AI・生成AI活用AI分析ツール、生成AIシステム、AI-OCR通常枠(2026年より明示対象)
セキュリティEDR、UTM、VPN、ウイルス対策セキュリティ対策推進枠
電子帳票・インボイス対応電子請求書システム、電子帳票管理インボイス枠(インボイス対応類型)

ハードウェア(PC・タブレット・スキャナ)はインボイス対応類型に限り、補助額上限10万円・補助率1/2以内で補助対象となります。通常枠ではハードウェア単体は補助対象外です。公式ポータル(IT導入補助金)のITツール検索で最新の登録状況を確認してください。

申請枠別・補助率・上限額の完全比較表【2026年版】

デジタル化・AI導入補助金2026には複数の申請枠があり、補助率・上限額・対象経費・申請条件がそれぞれ異なります。まず自社の導入目的に合った枠を選ぶことが補助額最大化の第一歩です。

申請枠 主な対象 補助率(中小企業) 補助率(小規模事業者) 補助下限額 補助上限額
通常枠(1〜3プロセス) 業務効率化・生産性向上のITツール全般 1/2以内 1/2以内(賃上げで2/3以上も) 5万円 150万円未満
通常枠(4プロセス以上) 複数業務プロセスの一括DX 1/2以内 1/2以内(賃上げで2/3以上も) 150万円 450万円
インボイス枠(インボイス対応類型)50万円以下部分 インボイス対応ソフト・ハード 3/4以内 4/5以内 50万円(この補助率適用部分)
インボイス枠(インボイス対応類型)50万円超〜350万円部分 インボイス対応ソフト 2/3以内 2/3以内 300万円(350万円超分との合計)
インボイス枠(電子取引類型) 大企業から中小企業へのITツール提供 2/3以内 2/3以内 要確認(公募要領参照)
セキュリティ対策推進枠 サイバーセキュリティ対策ツール 1/2以内 2/3以内 5万円 100万円
複数者連携デジタル化・AI導入枠 複数社が連携してITツールを導入 2/3以内 2/3以内 3,000万円(連携全体)

補助率・上限額は変更される場合があります

上表は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。補助率・補助上限額・申請枠の構成は公募回ごとに変更される場合があります。申請前に必ず中小企業庁の公募要領(最新版)および中小企業基盤整備機構の公式ポータルでご確認ください。

申請枠の選び方:自社の導入目的から最適枠を判定する

申請枠の選択を誤ると補助率・補助額が大きく下がることがあります。以下のフローで自社に最適な申請枠を確認してください。

導入目的・状況推奨申請枠ポイント
インボイス制度に対応した会計・請求書ソフトを導入したいインボイス枠(インボイス対応類型)補助率が通常枠より高い(3/4または4/5)。50万円以下の部分は特に有利
複数のSaaSツールをまとめてDXしたい通常枠(4プロセス以上)補助上限450万円。AI・生成AI含む多機能なシステム群向け
まずセキュリティ対策を強化したいセキュリティ対策推進枠EDR・UTM・ウイルス対策が対象。他枠と同時申請も可能な場合あり
1〜3本のツールだけ導入する通常枠(1〜3プロセス)シンプルな申請。補助上限150万円未満
業種組合・商店街等で複数社まとめて導入複数者連携枠補助率2/3・全体上限3,000万円。コンソーシアム型

複数の枠を組み合わせて申請できる場合もあります(例:通常枠+セキュリティ枠の同時申請)。ただし制約があるため、IT導入支援事業者に相談の上で申請枠を決定することを推奨します。

補助額の基本計算式と自己負担額の試算方法

補助額の計算式は以下の通りです。申請枠・ツール費用・事業者区分(中小企業・小規模事業者)の3つを確定させれば、概算の補助額と自己負担額を試算できます。

補助額計算の基本公式

補助額 = 補助対象経費 × 補助率(小数点以下切捨て)
自己負担額 = 補助対象経費 − 補助額
※ 補助額が補助上限額を超える場合は、補助上限額が上限となります。
※ 補助対象経費はツールの種類・申請枠によって異なります(ソフトウェア費・クラウド利用料・導入支援費等)。税抜き金額で計算するのが原則です。

公式の補助金シミュレーターはデジタル化・AI導入補助金2026 公式シミュレーター(SMRJ)でご利用いただけます。本記事では補助額の考え方と計算例を詳しく解説します。

月額SaaSツールの補助額計算:サブスクリプション型の考え方

クラウド型SaaS(Software as a Service)の月額料金は、最長2年分(24ヶ月)を一括して補助対象経費として計上できます。年払い契約の場合は2年分(24ヶ月相当)が対象です。

計算ステップ計算内容計算例(月額1万円・50名)
Step 1月額料金×利用人数×24ヶ月 = 補助対象経費(税抜)10,000円×50名×24ヶ月 = 12,000,000円
Step 2補助対象経費×補助率 = 補助額(上限以内)12,000,000円×1/2 = 6,000,000円(上限450万円なので450万円が上限)
Step 3補助対象経費 − 補助額 = 自己負担額12,000,000円 − 4,500,000円 = 7,500,000円

上記例のように、補助対象経費が大きくなっても補助額は申請枠の上限額に頭打ちになります。逆に言えば、補助上限額が最大になるように複数ツールを組み合わせて申請することで補助効果を最大化できます

買い切り型・初期費用のみのツールの補助額計算

買い切り型ソフトウェア(永続ライセンス)や初期費用のみのツールは、導入費用総額をそのまま補助対象経費として計算します。

ツール費用(税抜)申請枠補助率補助額自己負担額
50万円通常枠(1〜3P)1/225万円25万円
100万円通常枠(1〜3P)1/250万円50万円
200万円通常枠(4P以上)1/2100万円100万円
500万円通常枠(4P以上)1/2225万円(上限450万円以内のため全額適用)275万円
900万円通常枠(4P以上)1/2450万円(上限に到達・これが最大)450万円
50万円インボイス枠(対応類型)3/4(50万円以下部分)37.5万円12.5万円
100万円インボイス枠(対応類型)50万円以下部分3/4+50万円超部分2/337.5万円+33.3万円=70.8万円29.2万円
30万円セキュリティ枠1/215万円15万円

注:上表は概算試算であり、実際の補助額は申請内容・公募回・事務局審査によって確定します。また、補助対象経費に含められる費目(ソフトウェア費・導入支援費・保守費等)の範囲は申請枠によって異なります。税込み・税抜きの扱いについては申請枠の公募要領を確認してください。

小規模事業者の補助額計算:賃上げ要件で補助率が上がるケース

小規模事業者(製造業・建設業・運輸業等:従業員20名以下、卸売業・サービス業・小売業等:従業員5名以下)が一定の賃上げ要件を満たす場合、通常枠の補助率が2/3以上に引き上げられる場合があります(2026年版公募要領の要件を確認してください)。

事業者区分ツール費用(税抜)申請枠補助率補助額自己負担額
中小企業(標準)100万円通常枠1/250万円50万円
小規模事業者(賃上げ要件達成)100万円通常枠2/3以上の可能性約66.7万円約33.3万円
小規模事業者(最低賃金近傍要件)100万円通常枠最大4/5の可能性約80万円約20万円
小規模事業者30万円インボイス対応類型(50万円以下部分)4/5以内24万円6万円
小規模事業者20万円セキュリティ枠2/3以内約13.3万円約6.7万円

賃上げ要件の詳細(給与支給総額の年平均成長率要件・賃金引上げ計画の表明要件等)は公募要領で確認してください。要件を満たさない場合は通常の補助率が適用されます。

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業種別・シナリオ別 補助額シミュレーション計算例10パターン

実際の補助金申請では「どのツールを何本組み合わせるか」によって補助対象経費の総額が変わり、結果として補助額が大きく変わります。以下に業種別・シナリオ別の具体的な計算例を示します。あくまで試算モデルであり、実際の補助額は申請枠・公募回・審査結果によって確定します。

以下の計算例について

下記の試算は「このような申請構成にした場合の概算補助額」を示すモデルケースです。実際の採否・補助額は事務局審査で確定します。ツール名・料金は概算参考値であり、各製品の最新料金・補助対象登録状況は公式で確認してください。

【飲食店・5名規模】レジ・POSシステム+予約管理のインボイス枠申請

項目内容
事業者区分小規模事業者(飲食業・従業員5名以下)
申請枠インボイス枠(インボイス対応類型)
導入ツール①POSレジシステム(月額1万円×12ヶ月×2年=24万円)
導入ツール②ハードウェア(タブレット・レジ端末)10万円
補助対象経費合計34万円(税抜)
ソフトウェア部分の補助率24万円分:4/5以内(50万円以下部分・小規模事業者)
ハードウェア部分の補助率10万円分:1/2以内(上限10万円)
補助額概算24万円×4/5=19.2万円 + 10万円×1/2=5万円 合計24.2万円
自己負担額概算34万円 − 24.2万円 = 9.8万円

飲食店や小売店でのPOSレジ導入は、インボイス対応類型での申請が最もお得なパターンです。ハードウェアがセットで補助対象になる点がポイントです。

【事務系中小企業・20名規模】会計ソフト+勤怠管理の通常枠申請

項目内容
事業者区分中小企業(従業員20名)
申請枠通常枠(4プロセス以上)
導入ツール①クラウド会計ソフト:月額2万円×24ヶ月 = 48万円
導入ツール②クラウド勤怠管理:月額1万円×20名×24ヶ月…月額2万円×24ヶ月 = 48万円
導入ツール③電子請求書・受発注システム:月額1.5万円×24ヶ月 = 36万円
導入支援費初期設定・導入研修:20万円
補助対象経費合計152万円(税抜)
申請枠判定4プロセス以上(会計・勤怠・販売管理・コミュニケーション相当)。上限450万円適用
補助額概算152万円×1/2 = 76万円
自己負担額概算152万円 − 76万円 = 76万円

複数ツールを組み合わせることで補助対象経費が増加し、補助額が拡大します。4プロセス以上での申請を目指すと上限450万円の枠が適用されるため、初期費用を抑えながら多機能なシステムを導入できます。

【製造業・50名規模】生産管理AI+ERP導入の通常枠大型申請

項目内容
事業者区分中小企業(製造業・従業員50名)
申請枠通常枠(4プロセス以上)
導入ツール①生産管理AIシステム(初期費用200万円+月額5万円×24ヶ月=320万円)
導入ツール②ERP(販売・在庫・会計一体):月額10万円×24ヶ月 = 240万円
導入支援費初期設定・カスタマイズ・研修:80万円
補助対象経費合計640万円(税抜)
補助額上限450万円(通常枠4P以上の上限)
補助率計算640万円×1/2 = 320万円(上限450万円以内のため全額適用)
補助額概算320万円
自己負担額概算640万円 − 320万円 = 320万円

製造業のERP・生産管理AI導入では補助対象経費が大きくなりますが、上限450万円の枠を活かすことで初期費用の大幅削減が可能です。AI機能を含む生産管理システムは2026年版から明示的に補助対象として追加されています。

【小売業・10名規模】セキュリティ強化(セキュリティ対策推進枠)

項目内容
事業者区分中小企業(小売業・従業員10名)
申請枠セキュリティ対策推進枠
導入ツールEDR(エンドポイント検出)+UTM(次世代ファイアウォール):月額3万円×24ヶ月 = 72万円
補助対象経費72万円(税抜)
補助率1/2以内(中小企業)
補助額概算72万円×1/2 = 36万円(上限100万円以内のため全額適用)
自己負担額概算72万円 − 36万円 = 36万円

セキュリティ対策推進枠は通常枠との併用申請が可能な場合があります。会計ソフト等を通常枠で申請しながら、セキュリティツールはセキュリティ枠で別途申請することで補助を最大化できる場合があります。IT導入支援事業者に相談してください。

【個人事業主・フリーランス】インボイス対応会計ソフト単体申請

項目内容
事業者区分個人事業主(小規模事業者)
申請枠インボイス枠(インボイス対応類型)
導入ツールインボイス対応クラウド会計ソフト:月額3,000円×24ヶ月 = 72,000円
補助対象経費72,000円(税抜)
補助率4/5以内(小規模事業者・50万円以下部分)
補助額概算72,000円×4/5 = 57,600円
自己負担額概算72,000円 − 57,600円 = 14,400円

個人事業主・フリーランスがインボイス対応の会計ソフトを導入する場合、インボイス対応類型で申請すると補助率4/5という高い補助率が適用されます。2年間の月額利用料を一括して補助対象に計上できるため、長期契約ほど恩恵が大きくなります。なお、補助対象下限(5万円程度)に満たない場合は申請できないケースもあるため、IT導入支援事業者に相談してください。

補助対象経費の内訳と計上できる費用・できない費用

補助額のシミュレーションを行う際に重要なのが「どの費用が補助対象経費として計上できるか」の判断です。申請枠によって計上できる費目が異なるため注意が必要です。

費目 通常枠 インボイス枠(対応類型) セキュリティ枠 備考
ソフトウェア購入費(永続ライセンス)×主要費目
クラウド利用料(最大2年分)○(サービス利用料)サブスク費用
機能拡張・オプション費ソフトウェアに付随するもの
導入設定費・カスタマイズ費×IT導入支援事業者による作業
マニュアル作成・導入研修費×導入後の活用研修も対象
保守・サポート費○(2年分まで)○(2年分まで)×サービス利用期間中のもの
PC・タブレット・スキャナ(ハードウェア)×○(上限10万円)×インボイス対応類型のみ
レジ・券売機等×○(上限20万円)×インボイス対応類型のみ
消耗品・備品×××補助対象外
人件費×××補助対象外
通信費・電気代×××補助対象外
既存システムの保守・月額費用(補助金申請前から継続中)×××交付決定後の新規導入分のみ対象

補助対象経費のよくある誤解

誤解①:消費税も補助対象に含まれる:補助対象経費は税抜き金額が原則です(一部例外あり。公募要領で確認)。税込み金額で計算すると補助額を過大に見積もることになります。
誤解②:導入前から使っていたツールのリニューアル費用も対象:交付決定前にすでに利用中のツールや、交付決定前に契約・発注したものは原則として補助対象外です。
誤解③:IT導入支援事業者への成果報酬型コンサル費も対象:成功報酬型の補助金申請代行費は補助対象外です(固定額の導入支援・設定費は対象)。

IT導入補助金の申請手順と採択までのスケジュール

補助額の試算後は、実際の申請手続きの流れを把握することが重要です。申請から採択・補助金受取まではおおよそ4〜8ヶ月かかるケースが多いため、余裕を持ったスケジュール計画が必要です。

ステップ内容目安期間重要ポイント
Step 1GビズIDプライムの申請・取得最大4週間最優先で手続き開始。郵送でインターネットバンキングの認証を行う
Step 2SECURITY ACTION「★」の宣言即日情報セキュリティ対策の最低限の取り組みを宣言するWebの手続き。申請要件
Step 3IT導入支援事業者の選定・相談1〜2週間補助対象ツールを取り扱う登録事業者を選ぶ。採択後の導入支援も担当するため慎重に選定
Step 4導入ツールの決定・見積り取得1〜2週間IT導入支援事業者を通じてツールベンダーから見積り取得。補助対象経費の内訳を確定
Step 5事業計画書の作成・提出準備1〜4週間AI機能活用計画・業務改善効果の数値化・賃上げ計画等を記載。採択率を左右する最重要ステップ
Step 6交付申請(公式ポータルから電子申請)1日〜IT導入支援事業者と共同で申請。GビズIDを使ってポータルにログイン
Step 7審査・採択通知1〜3ヶ月公募回によって異なる。採択結果は公式ポータルで確認
Step 8交付決定通知後にツールを契約・導入交付決定後に開始交付決定前の契約・発注・支払いは補助対象外。このルールは絶対厳守
Step 9実績報告導入完了後ツール導入・支払いが完了したら所定の期日内に実績報告書を提出
Step 10補助金の受取(口座振込)実績報告審査後後払い。立替資金が必要。つなぎ融資の活用も検討

公募回について:締め切りを逃さないために

デジタル化・AI導入補助金は通常、年度中に複数回の公募回(締め切り)が設定されています。1つの公募回を逃しても次の公募回に申請できますが、予算枠は公募回が進むごとに減少することがあります。最新の公募スケジュールは公式ポータル(中小企業基盤整備機構)で確認してください。

補助額を最大化する5つの戦略:申請前に知っておくべきポイント

補助金申請の準備を進める前に、補助額を最大化するための戦略を理解しておくことが重要です。

戦略①:複数ツールを組み合わせて「4プロセス以上」を目指す

通常枠では、申請するITツールが対応する「業務プロセスの数」が4つ以上になると補助上限額が150万円から450万円へと大幅に拡大します。業務プロセスの例は以下の通りです。

  • ①会計・財務・経理(会計ソフト・財務管理)
  • ②受発注・販売管理(受発注システム・POSレジ・在庫管理)
  • ③決済・債権・資金管理(電子決済・請求書管理)
  • ④勤怠・人事・給与管理(勤怠管理・給与計算)
  • ⑤顧客管理・営業支援(CRM・SFA・顧客情報管理)
  • ⑥分析・汎用・自動化(AI分析・RPAツール・チャットツール)
  • ⑦電子申請・届出(電子帳票・インボイス対応)

4種類以上のプロセスをカバーするツールの組み合わせを設計することで、補助上限が3倍に拡大します。1ツールで複数プロセスをカバーするERP・統合業務システムも有効です。

戦略②:月額SaaSは「2年分」を補助対象に計上する

クラウド型SaaSの月額利用料は最長2年分(24ヶ月)を補助対象経費として計上できます。同じツールでも計上期間が異なると補助額が大幅に変わります。

計上期間月額5万円のSaaS(補助率1/2)補助額
1年分(12ヶ月)60万円30万円
2年分(24ヶ月)120万円60万円

2年間使い続けるツールであれば、2年分を一括して申請することで補助額が2倍になります。ただし、2年分の利用料を補助対象に計上する場合は2年間の継続利用が前提となります。

戦略③:インボイス対応ツールはインボイス枠で申請する

インボイス制度に対応した会計・請求書ソフトを導入する場合、通常枠(補助率1/2)よりもインボイス対応類型(補助率3/4〜4/5)での申請が有利です。同じツール・同じ費用でも補助額が大きく異なります。

申請枠ツール費用(50万円・税抜)補助率補助額自己負担額
通常枠(中小企業)50万円1/225万円25万円
インボイス枠(中小企業)50万円3/437.5万円12.5万円
インボイス枠(小規模事業者)50万円4/540万円10万円

小規模事業者がインボイス対応会計ソフトを導入する場合、インボイス枠での申請により自己負担が1/5(20%)まで圧縮されます。

戦略④:AI機能の活用計画を定量化して事業計画書を強化する

デジタル化・AI導入補助金2026では、AI・生成AI活用を明示的に補助対象に追加しています。事業計画書にAI機能による生産性向上効果を具体的な数値(削減工数・削減コスト・売上増加額等)で記載することで審査評価が高まります。

  • 定量化の例①:AI-OCRによる伝票入力作業の削減。「月間伝票入力200枚×5分/枚=1,000分。AI-OCR導入で90%削減。月900分(15時間)削減。人件費換算で月7.5万円のコスト削減」
  • 定量化の例②:AI予約管理システム。「電話予約対応1件あたり5分×月200件=1,000分。AI自動応答で70%削減。月700分(約12時間)削減。スタッフの販売業務シフトへ転換。売上増加見込み月10万円」
  • 定量化の例③:生成AIコーディング支援ツール。「エンジニア1名あたり月40時間のコード作成時間。AI補助で30%削減。月12時間削減。人件費3,000円/時間換算で月3.6万円削減×3名=月10.8万円」

根拠のある数値の積み上げが採択率向上の鍵です。ツールベンダーが提供する導入事例・効果データも活用してください。

戦略⑤:賃上げ要件を満たして補助率を引き上げる

通常枠では、一定の賃上げ要件を満たすことで補助率が引き上げられる可能性があります(2026年版公募要領で要件を確認してください)。主な賃上げ要件は以下の通りです。

  • 給与支給総額の年平均成長率:事業計画期間(3〜5年)における給与総額の年平均成長率を1.5%以上(基本要件)または3%以上(高度要件)とする計画を策定・宣言
  • 事業場内最低賃金:地域別最低賃金+30円以上の水準を維持する計画を策定
  • 賃上げ計画の従業員への表明:交付申請時点で賃金引上げ計画を従業員に表明していること

賃上げ要件は採択後も実際に達成することが求められます。未達の場合は補助金の一部返還が必要になる場合があります。自社の状況に照らして現実的に達成可能かどうかを確認してから計画に盛り込んでください。

IT導入補助金 申請前チェックリスト:30項目の確認事項

補助金申請を始める前に、以下のチェックリストで準備状況を確認してください。事前に確認することで申請後のトラブルを防ぎます。

#確認カテゴリ確認項目状態
1対象事業者自社が中小企業者・小規模事業者の定義に該当することを確認した□ 完了
2対象事業者資本金・従業員数の要件を業種別テーブルで確認した(製造業:資本金3億円以下または従業員300名以下等)□ 完了
3GビズIDGビズIDプライムの申請を開始した(取得済みであれば確認済み)□ 完了
4GビズIDGビズIDプライムの取得まで最大4週間かかることを把握し、スケジュールに余裕を持たせた□ 完了
5セキュリティ宣言SECURITY ACTION「★」(一段階目)の宣言を完了した□ 完了
6ツール確認導入予定のITツールが公式ツール検索に「補助対象ツール」として登録されていることを確認した□ 完了
7ツール確認導入予定ツールを取り扱う「IT導入支援事業者」が登録されていることを確認した□ 完了
8申請枠導入目的・ツール種別・費用から最適な申請枠(通常枠/インボイス枠/セキュリティ枠)を選定した□ 完了
9補助額試算補助対象経費(ツール費用・導入支援費等)の合計を税抜きで算出した□ 完了
10補助額試算「補助対象経費×補助率」で概算補助額を算出し、上限額以内であることを確認した□ 完了
11補助額試算月額SaaSの場合、24ヶ月分を計上した試算を行った□ 完了
12自己負担補助金は後払い(立替制度)であり、採択から受取まで数ヶ月間の立替資金が必要なことを確認した□ 完了
13自己負担自己負担額の資金調達方法(自己資金・融資・補助金前払い制度等)を検討した□ 完了
14支援事業者IT導入支援事業者の選定を行い、初回相談を実施した□ 完了
15支援事業者IT導入支援事業者から見積り(補助対象経費の内訳)を取得した□ 完了
16事業計画書ITツール導入による業務改善効果を具体的な数値(削減工数・削減コスト等)で算出した□ 完了
17事業計画書AI機能の活用計画(生成AI含む)を数値化して事業計画書に盛り込んだ□ 完了
18賃上げ要件賃上げ要件(給与総額成長率・最低賃金+30円等)を満たせるかどうかを確認した□ 完了
19禁止事項交付決定前にITツールの契約・発注・支払いをしないことを全関係者に周知した□ 完了
20禁止事項フリープランからの有料プラン切り替えの場合、「新規導入」として補助対象になるかIT導入支援事業者に確認した□ 完了
21スケジュール公募回の申請締め切り日を確認し、スケジュールに余裕を持って申請準備を開始した□ 完了
22スケジュール採択通知から補助金受取まで4〜8ヶ月かかる可能性を把握してプロジェクト計画に組み込んだ□ 完了
23書類確定申告書・法人税申告書(直近2年分)など必要書類の準備を開始した□ 完了
24書類履歴事項全部証明書(法人)または開業届の控え(個人)を準備した□ 完了
25プロセス数申請ツールが対応する業務プロセス数を確認し、4以上を目指す場合は組み合わせを検討した□ 完了
26プロセス数4プロセス以上を目指す場合、組み合わせるツール全てが補助対象登録済みであることを確認した□ 完了
27経費確認補助対象経費に含めようとしている費目(ソフト費・導入費・保守費等)が対象枠で認められるか確認した□ 完了
28経費確認補助対象外の費目(ハードウェア・通常枠、人件費、消耗品等)を誤って含めていないことを確認した□ 完了
29実績報告採択後に必要な実績報告(ツール導入・支払い完了の証憑提出)の手続きを把握した□ 完了
30情報更新公式ポータルで最新の公募要領(補助率・要件・スケジュール)を確認した(情報は随時更新される)□ 完了

まとめ:IT導入補助金シミュレーションのポイントと次のアクション

本記事の要点を整理します。

  • 2026年版の制度名は「デジタル化・AI導入補助金2026」:旧IT導入補助金から名称変更し、生成AI・AIシステムが明示的な補助対象に追加された
  • 補助額の基本計算式は「補助対象経費×補助率」:通常枠は1/2(最大450万円)、インボイス対応類型は3/4〜4/5(最大350万円)、セキュリティ枠は1/2〜2/3(最大100万円)
  • SaaSは2年分・複数ツール組み合わせで補助額を最大化:4プロセス以上の組み合わせで上限が3倍(150万円から450万円)に拡大する
  • インボイス対応ツールはインボイス枠での申請が有利:同じ費用でも補助率が1/2から3/4〜4/5に上がり、自己負担が大幅に圧縮される
  • 補助金は後払い・立替制:採択から受取まで4〜8ヶ月かかる。立替資金の計画が必須
  • 交付決定前の契約・発注・支払いは絶対にしない:このルールを破ると補助対象外になる大原則
  • GビズIDプライムの取得は最優先:最大4週間かかるため、申請検討と同時に手続きを開始する

補助金申請の次のアクション

補助額の試算が完了したら、次のステップとして専門家(中小企業診断士・行政書士・IT導入支援事業者)への無料相談を活用することを推奨します。事業計画書の作成・申請枠の最終確定・採択率を上げるためのアドバイスを受けることができます。当サイトの提携専門家への無料相談フォームもご利用いただけます。

申請の流れ全体については【2026年版】デジタル化・AI導入補助金 完全ガイドを、支援事業者の選び方についてはIT導入補助金 支援事業者一覧の探し方と選び方を、代行費用については補助金申請代行費用の相場もあわせてご参照ください。

最終更新:2026年6月24日 / 情報出典:中小企業庁 デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領中小企業基盤整備機構 デジタル化・AI導入補助金2026 公式ポータルデジタル化・AI導入補助金2026 公式シミュレーター

よくある質問(FAQ)

Aデジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の補助額は、申請枠・補助対象経費・事業者区分によって異なります。通常枠では補助率1/2・補助上限450万円(4プロセス以上)、インボイス対応類型では50万円以下部分が補助率3/4(小規模事業者は4/5)・補助上限350万円、セキュリティ対策推進枠では補助率1/2(小規模事業者は2/3)・補助上限100万円です。最新の補助率・上限額は公式の公募要領(中小企業庁)でご確認ください。
A自己負担額は「補助対象経費の合計 − 補助額」で計算します。例えば、100万円のITツール(通常枠・補助率1/2)を導入する場合、補助額は50万円、自己負担額は50万円です。補助金は後払い(立替制度)なので、導入時点では全額(100万円)を自己資金で支払い、後から補助金(50万円)が口座に振り込まれます。補助金受取まで4〜8ヶ月かかる場合があるため、立替資金の計画が必要です。
A月額SaaS(クラウドサービス)の場合、最長2年分(24ヶ月)の月額利用料を補助対象経費として計上できます。計算式は「月額料金×利用人数×24ヶ月×補助率」です。例えば、月額1,000円/人のクラウド会計ソフトを10名で2年間使う場合、補助対象経費は24万円(1,000円×10名×24ヶ月)、補助率1/2なら補助額は12万円となります。補助下限額(通常枠では5万円)を下回る場合は申請できないため確認が必要です。
AIT導入補助金申請に最低限必要な準備は、①GビズIDプライムの取得(最大4週間かかるため最優先)、②SECURITY ACTION「★」の宣言(Webで即日手続き可能)、③IT導入支援事業者の選定・相談、④補助対象ITツールの選定・見積り取得、⑤事業計画書の作成(業務改善効果の数値化が重要)です。公募回の締め切りに間に合うよう、余裕を持った準備開始をお勧めします。
A小規模事業者(製造業等:従業員20名以下、卸売・サービス・小売業等:5名以下)の場合、インボイス対応類型では補助率が4/5以内(中小企業は3/4以内)と高くなります。また、通常枠でも一定の賃上げ要件を満たすことで補助率が2/3以上に引き上げられる可能性があります。自社が「小規模事業者」に該当するかどうかは、中小企業基本法の業種別定義を公式ポータルで確認してください。
A公式の補助金シミュレーターが中小企業基盤整備機構(SMRJ)の公式ポータル(it-shien.smrj.go.jp)で提供されています。通常枠・インボイス枠・セキュリティ枠の補助額概算を試算できます。なお、シミュレーターの結果はあくまで参考値であり、実際の補助額は申請内容・公募回・審査結果によって確定します。精度の高い試算はIT導入支援事業者に相談することをお勧めします。
Aデジタル化・AI導入補助金の申請から補助金受取までは、おおよそ4〜8ヶ月かかる場合があります。公募回によって異なりますが、申請から採択通知まで1〜3ヶ月、採択後のツール導入・実績報告から補助金振込まで1〜3ヶ月が目安です。補助金は後払いのため、採択からツール導入・補助金受取まで全額を立て替える資金が必要です。資金計画にこの期間を織り込んでください。
A採択率向上のために特に効果的なのは以下の3点です。①事業計画書の充実(AIツール導入による月次削減工数・コスト削減額を具体的な数値で記載することが最重要)、②4業務プロセス以上をカバーする複数ツールの組み合わせ申請(補助上限も3倍に拡大)、③実績あるIT導入支援事業者の選定(事業者の過去採択実績・採択率を確認して選ぶ)。また、GビズIDプライムを早期に取得してスケジュールに余裕を持たせることも採択率向上に間接的に寄与します。
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