この記事の結論
Airレジ(エアレジ)本体(POSレジアプリ)は月額0円の無料サービスのため、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の補助対象外です。ただし、Airレジオーダー(月額6,600円〜・税込)・Airシフト(スタッフ1人あたり月額330円・税込)などの有料オプションサービスは補助対象になり得ます(価格はリクルートの公式ページで2026年10月29日確認)。通常枠の補助率は1/2以内(最低賃金引上げ特例で2/3以内)、補助額は5万円以上で、最大2年分の利用料が補助対象経費となります。申請は交付決定前の契約・支払いが厳禁であり、GビズIDプライムの取得から開始するのが大原則です。最新の補助対象ツール登録状況および補助率は公式の公募要領(中小企業庁)で必ずご確認ください。
Airレジ(エアレジ)は補助金の対象になるか?【2026年版・結論】
飲食店・小売店・美容室・クリニックなど国内76万以上のアカウントで導入されているiPad型POSレジ「Airレジ(エアレジ)」。補助金を活用してコストを削減したいと考えるオーナーの方に向けて、まず最重要の結論をお伝えします。
重要:Airレジ本体(POSレジアプリ)は補助対象外
Airレジ本体(POSレジアプリ)は月額0円の完全無料サービスのため、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の補助対象外です。補助金は実際に費用が発生する有料サービスの導入を支援する制度であるため、月0円のAirレジ本体には補助金が適用されません。
しかし、リクルートが提供するAirレジシリーズには有料オプションサービスが複数存在し、これらは補助対象になります。以下の表で各サービスの補助可否をひと目で確認してください。
| サービス名 | 月額料金(税込・公式の公表価格) | 補助対象 | ポイント |
|---|---|---|---|
| Airレジ(本体・POSレジアプリ) | 無料(月0円) | 対象外 | 無料のため補助金を申請できない |
| Airレジオーダー | キッチンモニター6,600円/ハンディ+キッチンモニター13,200円(ハンディ5台まで)/モバイルオーダー店内版+キッチンモニター17,600円(ハンディ1台まで) | 対象になり得る | テーブルオーダー・モバイルオーダー。ITツール登録を確認 |
| Airシフト | スタッフ1人あたり330円(2人以下は一律990円)。利用開始月と翌月は0円 | 対象になり得る | シフト管理(有料サービス)。ITツール登録を確認 |
| Airインボイス | 要確認 | 要確認 | 最新の登録状況を公式で確認 |
| Airペイ(端末・決済) | 端末費用が発生 | 条件付き | 周辺機器の補助は申請枠による |
出典:Airレジ オーダー プラン選びガイド・Airシフト 公式ページ(いずれも2026年10月29日確認)。キッチンプリンターを使うプランは初期導入サポート費110,000円(税込)がかかります。モバイルオーダーには新規申込み特典(月額費用が1年間0円など)があり、0円の期間は補助対象経費になりません。補助対象かどうかは、公式ポータルの「ITツール検索」で登録状況を確かめてください。
2026年のポイント:制度名が「デジタル化・AI導入補助金」に変更
2026年度から旧「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金2026」に名称変更されました。制度の骨格は引き継がれており、Airレジオーダー等の有料サービスは引き続き補助対象として申請できます。最新の補助率・申請枠は中小企業庁の公式ポータルでご確認ください(出典:中小企業庁 デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領)。
Airレジ本体が補助対象外になる理由:「無料だから使えない」の構造
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、中小企業・小規模事業者・個人事業主が費用を負担してITツールを導入する際の経費を国が一部補助する制度です。補助対象経費として計上できるのは「実際に支払いが発生した費用」に限られます。
Airレジ(POSレジアプリ)は株式会社リクルートが提供する完全無料サービスです。月額0円・初期費用0円・登録料0円という料金体系は、飲食店・小売店の経営者にとって魅力的ですが、「費用がかからない=補助金で支援する対象がない」ということになります。
これはAirレジに限った話ではありません。無料で利用できるITツールはすべて補助対象外になります。逆に言えば、月額有料のAirレジオーダーや Airシフトは「実際に費用が発生している」ため、補助対象経費として計上できるわけです。
補助対象経費の基本原則
デジタル化・AI導入補助金の補助対象経費は「ITツールの導入・利用に係る経費(ソフトウェア費・クラウド利用料・導入関連費等)」です。無料ツールの場合は費用が0円のため補助対象経費として計上できません。また、ハードウェア(タブレット・レシートプリンター等)の単体購入は通常、補助対象外ですが、申請枠によっては対象になる場合があります。最新の対象経費は公式公募要領を確認してください。
補助対象になるAirレジ関連サービス一覧と選び方
Airレジオーダーを筆頭に、Airシフト・Airインボイスなどの有料サービスは補助対象になる可能性があります。自店のニーズに合った有料サービスを選んで補助金申請を設計することが重要です。
| サービス | 機能 | 月額料金(税込・公式) | どんな店舗に向いているか |
|---|---|---|---|
| Airレジオーダー | テーブルオーダー・モバイルオーダー・テイクアウト・デリバリー管理 | 6,600円〜(プランにより6,600円・13,200円・17,600円) | 飲食店・カフェ・居酒屋などで注文業務のデジタル化を進めたい店 |
| Airシフト | シフト管理・スタッフ労務管理 | 1人あたり330円(2人以下は一律990円) | パートアルバイトが多く、シフト管理をデジタル化したい全業種 |
| Airインボイス | 請求書発行・インボイス対応 | 要確認 | インボイス対応コストを補助金で削減したい事業者 |
| Airリザーブ | 予約管理・オンライン予約 | 要確認 | 美容室・クリニック・飲食店など予約受付があるすべての業種 |
補助金申請においては、Airレジオーダー単独よりも、Airシフトなど複数の有料サービスと組み合わせることで補助対象経費の総額が増加し、補助金総額を最大化できます。具体的な組み合わせ例と補助額シミュレーションは後述のセクションで解説します。
デジタル化・AI導入補助金2026の制度概要:申請枠・補助率・上限額
Airレジオーダー等の有料サービスを補助金で導入する前に、2026年度の制度の全体像を把握しておきましょう。2026年から「デジタル化・AI導入補助金」として制度が整理・拡充されました(出典:中小企業庁 デジタル化・AI導入補助金概要資料(令和8年4月))。
| 申請枠 | 補助率 | 補助上限額 | 主な対象 | Airレジ有料サービスとの相性 |
|---|---|---|---|---|
| 通常枠(1〜3プロセス) | 1/2以内(最低賃金引上げ特例で2/3以内) | 5万〜150万円未満 | 業務効率化SaaS全般 | ○(Airシフト・Airレジオーダー単独) |
| 通常枠(4プロセス以上) | 1/2以内(最低賃金引上げ特例で2/3以内) | 150万〜450万円以下 | 複数業務プロセスの一括DX | ◎(複数有料サービス組み合わせ) |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | ソフトウェアは補助額50万円以下の部分が3/4以内(小規模4/5以内)、50万円超の部分が2/3以内。PC等・レジ等は1/2以内 | ソフトウェア最大350万円(PC等10万円・レジ等20万円) | インボイス対応SaaS・ハードウェア含む | ○(Airインボイス等・確認要) |
| セキュリティ対策推進枠 | 中小企業1/2以内・小規模事業者2/3以内 | 5万〜150万円 | セキュリティツール | ×(Airレジ系は原則対象外) |
Airレジ関連有料サービスを補助金で導入する場合、通常枠での申請が基本となります。通常枠の補助率は事業者の規模にかかわらず1/2以内です。令和6年10月〜令和7年9月の間に3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇っている従業員が全従業員の30%以上だったことを示せる場合は、2/3以内になります(最低賃金引上げ特例)。通常枠に3/4の補助率はありません。補助額は5万円以上が条件です。
出典:デジタル化・AI導入補助金 通常枠・インボイス枠(インボイス対応類型)・セキュリティ対策推進枠(いずれも2026年10月29日確認)。
補助対象となる事業者の要件
デジタル化・AI導入補助金2026の補助対象事業者は、主に以下の要件を満たす必要があります。
補助対象事業者の基本要件
事業者区分
中小企業・小規模事業者・個人事業主法人・個人事業主両方対象
業種
飲食業・小売業・サービス業・製造業など幅広く対応業種制限なし
GビズID
GビズIDプライムの取得が申請の前提条件書類申請は審査に最大1か月(公式案内)
IT導入支援事業者
リクルート等の登録IT導入支援事業者と共同申請が必須単独申請は不可
飲食店・小売業・美容室・クリニックなど、Airレジを導入している多くの業種が補助対象事業者に該当します。ただし、大企業・みなし大企業(大企業が発行済株式の50%以上を保有する会社等)は対象外となります。詳細な事業者要件は公式の公募要領でご確認ください。
補助対象期間と費用の考え方
デジタル化・AI導入補助金では、Airレジオーダーのようなサブスクリプション型(月額制)のクラウドサービスは最大24ヶ月(2年間)の利用料が補助対象経費として認められます。これは飲食店経営者にとって非常に重要なポイントです。
月額13,200円(ハンディ+キッチンモニター)のAirレジオーダーを2年間使うと総額316,800円(税込)になりますが、補助率1/2であれば158,400円が補助され、自己負担は158,400円に抑えられます。さらに、Airシフトなどの別の有料サービスと組み合わせると補助対象経費の総額が増え、補助金の絶対額をさらに増やせます。
クラウド利用料の補助対象期間に関する注意点
クラウド型SaaSの利用料は「補助事業の実施期間内」に支払いが発生した分が補助対象です。交付決定日より前に支払った費用は対象外になります。必ず「交付決定通知」を受け取ってから契約・支払いを行ってください。この大原則を守らないと補助金が交付されません。
Airレジ有料サービスを補助金で導入する申請ステップ(全8ステップ)
デジタル化・AI導入補助金でAirレジオーダー・Airシフトを導入するための申請手順を詳しく解説します。申請の流れを正しく理解しておかないと、補助金をもらえなくなる致命的なミスにつながります。
ステップ1:GビズIDプライムを取得する(申請の1か月以上前から)
補助金申請のオンライン手続きにはGビズIDプライムが必要です。GビズIDは法人・個人事業主が行政サービスをオンラインで利用するための認証サービスで、書類で申請する場合は印鑑証明書と印鑑が必要です。GビズID公式サイトの案内では、書類申請の審査は最大1か月、法人代表者のオンライン審査なら24時間365日速やかに作成とされています(2026年10月29日確認)。
申請を急ぐ場合でも、GビズIDなしには電子申請ができません。補助金申請を検討している場合は、まずGビズIDプライムの申請から始めてください。GビズIDの申請はGビズID公式サイトから行えます。
個人事業主がGビズIDプライムを取得する場合
個人事業主の場合、GビズIDプライムの取得には印鑑登録証明書(市区町村発行)と印鑑が必要です。確定申告をしている個人事業主は対象になります。農業・フリーランス等も申請可能です。
ステップ2:IT導入支援事業者(リクルート)に相談する
デジタル化・AI導入補助金は、「IT導入支援事業者」と呼ばれる認定ベンダーとの共同申請が必須です。個人・法人が単独で申請することはできません。Airレジ関連サービスの場合、リクルートがIT導入支援事業者として登録されているため、リクルートに補助金申請のサポートを依頼します。
IT導入支援事業者は補助金申請の手続きを代行・サポートしてくれますが、申請内容の作成責任は事業者(補助金を受け取る側)にあります。事業計画書の記載内容が審査の合否を左右するため、IT導入支援事業者に任せるだけでなく、自社の業務改善効果を具体的に把握・説明できるよう準備することが重要です。
ステップ3:事業計画書を作成する(結果を左右する最重要ステップ)
補助金申請の審査で最も重視されるのが事業計画書です。Airレジオーダーを導入することで「どのような業務課題が解決され、どれだけの生産性向上・コスト削減効果が期待できるか」を具体的な数値で記載することが申請書で問われる点です。
事業計画書で効果的な記載の例(Airレジオーダーの場合)
「現状:ホールスタッフ3名が各テーブルの注文を手書きで受け、厨房へ届けるのに月に合計約90時間を費やしている。時給1,100円換算で月99,000円のコスト。」
「Airレジオーダー導入後:セルフオーダー化により注文取り業務が不要になり、ホールスタッフ3名の注文関連業務を月60時間(67%)削減できる。月66,000円のコスト削減。年間換算で約79万円のコスト削減効果。」
定量的な効果予測を記載できるかどうかが、採択と不採択の分かれ目です。「業務効率化したい」という定性的な記載だけでは採択率が下がります。現状の工数・費用を数値化し、導入後の改善値を根拠を持って示すことが重要です。
ステップ4〜8:交付申請・採択・発注・実績報告・補助金受取
事業計画書が完成したら、以下の手順で申請から補助金受取まで進めます。
| ステップ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| ステップ4:交付申請 | IT導入支援事業者(リクルート)と共同で申請書を作成・提出 | GビズIDで電子申請。公募期間内に提出必須 |
| ステップ5:採択・交付決定 | 採択結果・交付決定通知が届く | この通知前の契約・発注・支払いは対象外になる |
| ステップ6:契約・発注・導入 | 交付決定後にAirレジオーダー等を契約・利用開始 | 交付決定日以降の費用のみが補助対象 |
| ステップ7:実績報告 | 事業完了後に実績報告書を提出(IT導入支援事業者と共同) | 規定期間内に提出。書類不備は補助金不交付のリスク |
| ステップ8:補助金受取 | 審査通過後、補助金が振り込まれる | 実績報告から入金まで数ヶ月かかることがある |
最も厳守すべきルールは「交付決定前に契約・支払いをしない」です。このルールを守らないと補助金がもらえなくなります。どんなに急いでいても、採択・交付決定通知が届くまで待ってから契約を進めてください。