この記事の結論
品川区には、AIレジ・クラウド会計・業務効率化ソフトなどデジタルツールの導入費用を対象とする区独自の助成金が実在します。品川区が実施する「DX・デジタル技術活用推進事業」の中に、事務作業のデジタル化を支援する「デジタル技術活用推進助成(ソフトウェア)」(最大60万円・助成率2/3)と、業務効率化・省力化の設備導入を支援する「デジタル技術活用推進助成(ハードウェア)」(最大80万円・助成率2/3)の2つがあり、いずれも令和9年1月29日まで申請を受け付けています(予算に達した時点で早期終了)。製造業向けの「DX推進助成」(最大300万円)は令和8年度分の受付をすでに終了しました。これらに加えて、東京都中小企業デジタル導入促進補助事業(最大150万円)と、国のデジタル化・AI導入補助金2026(通常枠最大450万円、インボイス枠最大350万円)を組み合わせることで、区・都・国の3層で申請を検討できます。制度の詳細と最新の受付状況は必ず各公式サイトでご確認ください。
品川区で使えるデジタル化・AI導入補助金の全体像(2026年9月版)
「品川区でAI・デジタル化の補助金は使えないか」と探している事業者の方へ、2026年9月10日から11日にかけて品川区公式サイト・品川区中小企業支援サイト(MICS)・DX・デジタル技術活用推進事業サイト・東京都・国の各公式サイトを確認して整理した最新情報をお伝えします。大井町・武蔵小山・戸越銀座・大崎・品川シーサイドなど、商業エリアから中小製造業の集積地まで幅広い事業者がある品川区ですが、他区と異なりAI・デジタルツール導入を対象とする区独自の助成金が実際に存在します。
| 制度 | 運営主体 | 補助率 | 上限額の目安 | AI・デジタルツール導入の扱い |
|---|---|---|---|---|
| デジタル技術活用推進助成(ソフトウェア) | 品川区(地域産業振興課) | 2/3以内 | 60万円 | 可(会計・総務・人事・営業等のソフト/クラウド導入) |
| デジタル技術活用推進助成(ハードウェア) | 品川区(地域産業振興課) | 2/3以内 | 80万円 | 可(業務効率化・省力化の設備導入。汎用PC等は対象外) |
| DX推進助成(令和8年度は受付終了) | 品川区(地域産業振興課) | 2/3以内 | 300万円 | 製造現場のDX設備のみ・中小製造業限定 |
| 中小企業デジタル導入促進補助事業 | 東京都中小企業振興公社 | 1/2以内(小規模企業者等は2/3以内) | 150万円 | 可(デジタルツール本体費・初期設定費等。ハード単体は対象外) |
| デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) | 中小企業庁(中小機構) | 1/2以内(賃上げ要件で2/3以内) | 450万円 | 可(業務効率化ソフトウェア全般) |
| デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠) | 中小企業庁(中小機構) | 3/4~4/5(ソフト部分・条件による) | 350万円 | 可(会計・受発注・決済ソフト、レジ等のハードも一部対象) |
2026年9月10日時点で確認できる範囲
- 品川区は「DX・デジタル技術活用推進事業」の一環として、デジタル技術活用推進助成(ソフトウェア・ハードウェア)という区独自のAI・デジタル化助成を実施しています(2026年9月10日時点で受付中)。
- 製造業限定の「DX推進助成」(最大300万円)は令和8年度分の申請を既に締め切っています。次年度の実施有無は公式サイトで都度確認が必要です。
- 東京都・国の制度もあわせて使えるため、区・都・国の3層で経費を組み合わせられる可能性があります。
- 品川区でホームページ制作費の補助金を探している場合は、本サイトの別記事「品川区のホームページ制作補助金2026」も確認してください(区のデジタル技術活用推進助成はホームページ制作費そのものは対象にしていません)。
以下では、品川区独自の「DX・デジタル技術活用推進事業」の3つの助成金、東京都・国の制度の詳細、区・都・国の組み合わせ方、申請ステップ、品川区の中小企業に多い活用パターンの順に解説します。
品川区独自「DX・デジタル技術活用推進事業」の3つの助成金(2026年9月10日時点)
品川区地域産業振興課が所管する「DX・デジタル技術活用推進事業」は、令和4年度から実施されている区内中小企業向けのDX・デジタル技術活用支援策です(出典:品川区中小企業支援サイト「DX・デジタル技術活用推進事業」、更新日:2026年6月4日)。事業は次の5本柱で構成されています。(1)DX・デジタル技術活用相談窓口・DXコーディネーター(無料)(2)DX・デジタル技術活用セミナー(3)デジタル技術体験会(4)デジタル人材育成講座(5)設備投資助成金(3種類)。このうち(5)の設備投資助成金が、実際にAI・デジタルツールの導入費用を補助する制度です。
デジタル技術活用推進助成(ソフトウェア):最大60万円(助成率2/3)
会計・経理、総務・人事、法務、営業といった事務作業のデジタル化に資するソフトウェアシステムやクラウドサービスの導入経費の一部を助成する制度です(出典:DX・デジタル技術活用推進事業「デジタル技術活用推進助成(ソフトウェア)」、2026年9月10日取得)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成額 | 最大60万円(対象経費の2/3以内、1,000円未満切り捨て) |
| 対象 | 品川区内に本社または主な事業所を有し、引き続き1年以上事業を営んでいる中小企業(個人事業主可) |
| 対象経費のイメージ | 会計/経理・総務/人事・法務・営業等の業務のデジタル化に係るソフトウェア・クラウドサービス導入費用 |
| 申請期間 | 令和8年5月11日(月)~令和9年1月29日(金)17時必着(予算に達した時点で募集終了) |
| 主な申請要件 | 同一テーマ・内容で他の公的機関等から助成を受けていないこと/令和7年度の同助成の採択事業者でないこと |
AIレジやクラウド会計ソフト、需要予測AIなど、業務効率化に資するソフトウェア・クラウドサービスの導入は対象になり得ます。申請はオンライン(品川区電子申請サービス)で受け付けており、事業計画書・見積書・納税証明書等の提出が必要です。
デジタル技術活用推進助成(ハードウェア):最大80万円(助成率2/3)
既存業務の業務効率化、省力化・省人化が見込める設備(ハードウェア)導入経費の一部を助成する制度です(出典:DX・デジタル技術活用推進事業「デジタル技術活用推進助成(ハードウェア)」、2026年9月10日取得)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成額 | 最大80万円(対象経費の2/3以内、1,000円未満切り捨て) |
| 対象 | 品川区内に本社または主な事業所を有し、引き続き1年以上事業を営んでいる中小企業(個人事業主可) |
| 対象経費のイメージ | 生産性向上を目的とした業務効率化・省力化・省人化が見込める設備導入(ハードウェア) |
| 申請期間 | 令和8年5月11日(月)~令和9年1月29日(金)17時必着(予算に達した時点で募集終了) |
| 主な申請要件 | 同一テーマ・内容で他の公的機関等から助成を受けていないこと/令和7年度の同助成の採択事業者でないこと |
公式の募集要項ではPOSレジや省人化機器のような業務用設備が想定されており、汎用のPC・タブレット単体の購入が対象になるかどうかは、申請前に事務局へ確認することをおすすめします。
DX推進助成(製造業向け):最大300万円・令和8年度は受付終了
自社内の製造工程等の一部または全行程の生産性向上を目的とした「製造現場のDX」に係る設備導入等の経費を助成する制度です。2026年9月10日時点で公式サイトには「令和8年度のDX推進助成は、申請期間が終了したため、受付を終了しました」と明記されています(出典:DX・デジタル技術活用推進事業「DX推進助成」、2026年9月10日取得)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成額 | 最大300万円(対象経費の2/3以内、1,000円未満切り捨て) |
| 対象 | 品川区内に1年以上、本社または主な事業所を有する中小製造業 |
| 令和8年度の申請期間 | 令和8年5月11日(月)~7月10日(金)17時必着(受付終了済み) |
| 必須の事前ステップ | DXコーディネーターの派遣を受け、事前ヒアリングを完了していること |
次年度の実施有無は未確認
DX推進助成は製造業限定・年1回程度の募集とみられ、2026年9月10日時点では次回(令和9年度)実施の有無・時期は公式サイトに記載がありません。品川区内の製造業でDX投資を検討している場合は、DX・デジタル技術活用推進事業サイトまたは品川区地域産業振興課へ直接問い合わせることをおすすめします。
無料のDXコーディネーター相談・セミナー・人材育成講座
助成金以外にも、DX・デジタル技術活用推進事業では無料の相談・学習の場が用意されています。「DX・デジタル技術活用相談窓口」では、DXコーディネーターが企業を訪問し、社内のDX診断を通じて改善可能な工程の調査・アドバイスから、デジタル技術導入に向けた伴走支援までを行います。年4回程度の「DX・デジタル技術活用セミナー」、年2回程度の「デジタル技術体験会」、中小製造業向けの「デジタル人材育成講座」もあわせて実施されています(出典:DX・デジタル技術活用推進事業 公式サイト、2026年9月10日取得)。助成金に申請する前に、まずこの無料相談を利用して自社に合うツール・設備を整理する進め方が、区としても推奨されています。
ソフトウェア開発費助成は別枠(開発事業者向け・令和8年度受付終了)
品川区にはもう1つ、「ソフトウェア開発費助成」(助成限度額150万円・対象経費の2/3)という制度もありますが、こちらは中小製造業者・情報サービス業者等が新たなソフトウェアを開発する費用を助成するもので、既存のAI・ITツールを導入するデジタル技術活用推進助成とは対象が異なります。令和8年度は令和8年5月11日~7月10日で受付が終了しています(出典:品川区中小企業支援サイト「ソフトウェア開発費助成」、更新日:2026年7月10日)。自社でAIツール等を開発・受託する事業者は、こちらの制度もあわせて確認してください。
東京都中小企業デジタル導入促進補助事業2026:最大150万円
東京都中小企業振興公社が実施する「中小企業デジタル導入促進補助事業」(旧称:中小企業デジタルツール導入促進支援事業)は、都内中小企業・個人事業主が新たにデジタルツールを導入する費用の一部を助成する制度です。品川区内の事業者も都内全域が対象のため申請できます(出典:東京都中小企業振興公社「中小企業デジタル導入促進補助事業」、令和8年度、2026年9月10日閲覧)。
中小企業デジタル導入促進補助事業 基本情報(令和8年度)
助成率
対象経費の1/2以内小規模企業者・環境負荷軽減ツール導入は2/3以内
助成限度額
最大150万円申請できる助成金の下限額は5万円
助成対象期間
2年間
対象経費
新たに導入するデジタルツール購入費(本体)+初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部
対象外経費
ハード機器(PC・タブレット端末等)、汎用性の高いソフトウェアOS・セキュリティソフト・表計算/文書作成ソフト等
令和8年度の申請期間
第1回:2026年6月11日~7月3日(終了)第2回:2026年9月頃受付予定(2026年9月10日時点で申請フォームは受付前)
AIレジ・クラウド会計などのデジタルツールは対象になるか
対象経費は「新たに導入するデジタルツール」の本体費用と、初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部です。クラウド型会計ソフト、業務自動化ツールなどが対象例として挙げられており、AIレジ、需要予測AI、予約管理AIなど業務のデジタル化に資するツールは幅広く対象になり得ます。一方でPC・タブレット等のハード機器単体や、OS・セキュリティソフト・表計算ソフトなど汎用性の高いソフトウェアは対象外です。設備稼働状況を可視化するソフトと連携する専用接続機器を含む場合は助成上限20万円、スマートレジ等の専用ハードウェアを含む場合は助成上限75万円という上限額の内訳もあります。導入したいツールが対象経費に当てはまるかは、申請前に東京都中小企業振興公社(電話:03-4446-9058)へ直接確認することを強くおすすめします。