この記事の結論
世田谷区には、区内中小企業のIT・デジタル化を対象とする補助金「世田谷区中小事業者等経営支援補助金」が実際にありましたが、「ITを活用した販路拡大支援」(対象経費の1/2・上限20万円)と「生産性向上設備導入支援」(対象経費の1/2・上限40万円)のいずれも、2026年9月11日時点で予算上限に達して受付を終了しています。新事業への挑戦を支援する「SETA LIGHT」(補助上限50万円・補助率2/3)は第2回募集を9月1日から10月14日まで受付中ですが、IT・AI専用の制度ではありません。したがって現時点でAI・デジタル化に補助金を使う中心は、東京都中小企業振興公社の「中小企業デジタル導入促進補助事業」(助成率1/2〜2/3・限度額最大150万円)と、国の「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧IT導入補助金、通常枠最大450万円、インボイス枠最大350万円)の2つです。東京都の「DX推進助成金」(最大3,000万円)も存在しますが、前提のアドバイザー支援の新規採択が終了しており新規申請はできません。最新情報は必ず各公式サイトでご確認ください。
世田谷区で使えるデジタル化・AI導入補助金の全体像(2026年9月版)
「世田谷区でAI・デジタル化の補助金は使えないか」と探している事業者の方へ、2026年9月11日時点で世田谷区公式サイト・東京都中小企業振興公社・デジタル化・AI導入補助金2026公式サイトを確認して整理した最新情報をお伝えします。三軒茶屋・下北沢の商業エリアから二子玉川・成城のオフィス街まで、飲食・小売・サービス業から士業まで幅広い事業者が集まる世田谷区には、IT・デジタル化を対象とする区独自の補助金が実際に存在します。ただし2026年9月11日時点では、区の主要な補助メニューは予算上限に達してすでに受付を終了しています。
| 制度 | 運営主体 | 補助率 | 上限額の目安 | 2026年9月11日時点の状況 |
|---|---|---|---|---|
| 中小事業者等経営支援補助金(ITを活用した販路拡大支援) | 世田谷区経済産業部経済課 | 1/2 | 20万円 | 受付終了(予算上限到達・2026年8月7日時点) |
| 中小事業者等経営支援補助金(生産性向上設備導入支援) | 世田谷区経済産業部経済課 | 1/2 | 40万円 | 受付終了(予算上限到達・2026年8月7日時点) |
| イノベーション創造支援プログラム(SETA LIGHT) | 世田谷区経済産業部経済課 | 2/3 | 50万円 | 第2回受付中(2026年9月1日〜10月14日)IT・AI特化ではない |
| 中小企業デジタル導入促進補助事業 | 東京都中小企業振興公社 | 1/2以内(小規模企業者等は2/3以内) | 150万円 | 令和8年度第1回終了・第2回は9月頃受付予定(募集開始日は本記事執筆時点で未確定) |
| DX推進助成金 | 東京都中小企業振興公社 | 1/2〜4/5(コース・賃上げ計画の有無による) | 3,000万円 | 前提のアドバイザー支援「DX推進支援事業」の新規採択が終了、令和8年度第1回の事前予約・申請も終了済み |
| デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) | 中小企業庁(中小機構) | 1/2以内(賃上げ要件で2/3以内) | 450万円 | 5次締切分:締切2026年9月29日17:00・交付決定2026年11月9日(予定) |
| デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠) | 中小企業庁(中小機構) | 3/4〜4/5(ソフト部分・条件による) | 350万円 | 同上 |
2026年9月11日時点で確認できる範囲
- 世田谷区公式サイトの「世田谷区の主な事業者支援策」に掲載されている補助金のうち、IT・デジタル化を直接の対象とするのは「中小事業者等経営支援補助金」の「ITを活用した販路拡大支援」と「生産性向上設備導入支援」の2メニューです。ただしいずれも2026年8月7日時点で予算上限に達し、令和8年度の申請受付を終了しています。
- 新事業への挑戦を支援する「SETA LIGHT」(補助上限50万円)は第2回募集が2026年9月11日時点で受付中です(「HOME/WORK BOOSTER」〈補助上限180万円〉は令和8年度分の申請期間がすでに終了)。いずれもIT・AI導入専用の制度ではなく、事業成長全般を対象にした伴走支援型の補助金です。
- 区の制度が使えない、または投資規模が合わない場合は、東京都中小企業振興公社の2制度(中小企業デジタル導入促進補助事業・DX推進助成金)と、国のデジタル化・AI導入補助金2026が候補になります。
- 世田谷区のホームページ制作費の補助金を探している場合、本記事執筆時点で本サイトに世田谷区専用の解説記事は確認できません。ITを活用した販路拡大支援(ホームページ制作・ECサイト構築等が対象)の記載を本記事内でご確認ください。
以下では、世田谷区独自の「中小事業者等経営支援補助金」の詳細と受付状況、新事業チャレンジ支援策、東京都・国の制度、申請ステップ、世田谷区の事業者に多い活用パターンの順に解説します。
世田谷区独自の補助金:中小事業者等経営支援補助金は受付終了(2026年9月11日時点)
世田谷区経済産業部経済課が実施する「世田谷区中小事業者等経営支援補助金」は、区内で事業を営む中小事業者・個人事業主の販路拡大や設備投資・生産性向上に要する経費の一部を補助する制度で、その中にITを活用した販路拡大支援と生産性向上設備導入支援の2メニューがあります(出典:世田谷区公式サイト「令和8年度世田谷区中小事業者経営支援補助金のご案内」、ページID:11321・最終更新日2026年8月7日)。ただしこのページのタイトルには「【受付終了】」と明記されており、予算上限に達したため令和8年度の申請受付はすでに終了しています。
| No. | 補助対象事業 | 対象経費の例 | 補助額 | 補助率 | 補助件数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ITを活用した販路拡大支援 | ホームページ制作、ECサイト構築、PR動画・WEB広告制作など | 20万円 | 1/2 | 先着30件程度 |
| 2 | 生産性向上設備導入支援 | 業務効率化・生産性の増大・新事業展開・省エネなどに資する設備(汎用性のある器具・備品・機械装置・消耗品は対象外) | 40万円(補助対象経費10万円以上) | 1/2 | 先着20件程度 |
令和8年度は受付終了・過去利用者は再申請不可
- 2026年8月7日時点で「予算上限に達したため、令和8年度の申請受付を終了しました」と世田谷区公式サイトに明記されています。
- 過去に同じ補助対象事業を利用した場合、再度の申請はできません(例:過年度に「ITを活用した販路拡大支援」を利用した場合、今年度に同じ事業を申請することは不可)。
- 異なる補助対象事業であっても、同一年度内での併用はできません(「ITを活用した販路拡大支援」と「生産性向上設備導入支援」の同時申請は不可)。
- 令和8年度地域連携型ハンズオン支援事業(HOME/WORK BOOSTER)やせたがやソーシャルビジネス支援補助金との併用もできません。
生産性向上設備導入支援の対象経費イメージとして、世田谷区公式サイトは製図デザインソフトや予約システムなどのソフトウェア導入も事例として挙げています(継続的に利用料を支払う場合は補助対象期間内の使用分のみが対象)。次年度以降に同種の区制度が再開された場合に備えて、対象経費のイメージを押さえておく価値はあります。
新事業への挑戦なら「SETA LIGHT」「HOME/WORK BOOSTER」(IT・AI特化ではない一般型支援)
世田谷区には、IT・AI導入に限定しない、より広い「新たな挑戦」を対象にした伴走支援型の補助プログラムが2つあります。デジタル化・AI導入もその挑戦の一部として組み込める場合がありますが、専用の申請区分ではありません(出典:世田谷区公式サイト「令和8年度イノベーション創造支援プログラム(SETA LIGHT)について」、ページID:26241・最終更新日2026年7月1日、世田谷区公式サイト「令和8年度地域連携型ハンズオン支援事業(HOME/WORK BOOSTER)について」、ページID:24176・最終更新日2026年4月15日)。
| 制度名 | 専門家支援 | 補助上限 | 補助率 | 令和8年度の募集 |
|---|---|---|---|---|
| SETA LIGHT(イノベーション創造支援プログラム) | スポット型(事業計画作成支援) | 50万円 | 2/3 | 第1回:7月1日〜8月14日(終了) 第2回:9月1日〜10月14日(2026年9月11日時点で受付中) |
| HOME/WORK BOOSTER(地域連携型ハンズオン支援) | 伴走型(事業計画策定〜実施まで) | 180万円 | 2/3 | 4月15日〜6月1日17時必着(2026年9月11日時点ですでに終了) |
SETA LIGHTは第2回募集を2026年9月1日から10月14日まで受け付けており、最大27事業者(第1回・第2回合計)を専門家によるスポット支援つきで採択します。申請内容や対象者の詳細は特設サイト(setacolor.tokyo)に掲載されています。いずれも審査制で、AIレジ導入やクラウド会計ソフト導入だけを目的とした申請が対象になるとは公式サイトに明記されていないため、新事業展開・経営課題解決の一環としてデジタル化を組み込む事業計画を作成できるかがポイントになります。
東京都の制度:中小企業デジタル導入促進補助事業とDX推進助成金
世田谷区内の事業者は、区の制度に加えて東京都全域が対象の東京都中小企業振興公社の制度も申請できます。2026年9月11日時点で公式に確認できるのは以下の2つです。
中小企業デジタル導入促進補助事業:助成率1/2〜2/3・助成限度額最大150万円
都内中小企業者・個人事業主が新たにデジタルツールを導入する費用の一部を助成する制度です(出典:東京都中小企業振興公社「中小企業デジタル導入促進補助事業」、2026年9月11日閲覧)。
中小企業デジタル導入促進補助事業 基本情報(令和8年度)
助成率
対象経費の1/2以内小規模企業者・環境負荷軽減ツール導入は2/3以内
助成限度額
最大150万円申請できる助成金の下限額は5万円
対象
都内中小企業者等会社・個人事業主・中小企業団体
対象経費
新たに導入するデジタルツール購入費(本体)と、初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部
対象外経費
ハード機器(PC・タブレット端末等)、汎用性の高いソフトウェアOS・セキュリティソフト・表計算/文書作成ソフト等
令和8年度の申請期間
第1回:2026年6月11日〜7月3日(終了)第2回:2026年9月頃受付予定(2026年9月11日時点で募集開始日は未確定)
対象経費は「新たに導入するデジタルツール」の本体費用と、初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部です。AIレジ、クラウド会計ソフト、予約管理AI、需要予測AIなど業務のデジタル化に資するツールは幅広く対象になり得ますが、PC・タブレット等のハード機器単体や、OS・セキュリティソフト・表計算ソフトなど汎用性の高いソフトウェアは対象外と明記されています。申請前に東京都中小企業振興公社へ直接確認することを強くおすすめします。
DX推進助成金:最大3,000万円だが新規のアドバイザー支援は受付終了
東京都中小企業振興公社の「DX推進助成金」は、公社が実施する「DX推進支援事業」でアドバイザーの支援を受けて作成した提案書に基づき、機器・システム・ソフトウェア等を導入する経費を助成する制度です(出典:東京都中小企業振興公社「DX推進助成金」、2026年9月11日閲覧)。
| コース | 中小企業者 | 小規模企業者 | 賃上げ計画を掲げる場合 |
|---|---|---|---|
| 生産性向上コース | 1/2 | 2/3 | 中小企業者3/4・小規模企業者4/5 |
| DX戦略策定支援コース | 2/3 | 中小企業者3/4・小規模企業者4/5 | |
助成限度額は3,000万円(下限額30万円)、助成対象経費は機器・ロボット導入費、システム構築費、ソフトウェア導入費、クラウド利用費、データ分析費です。金額だけを見れば区・都の他制度より大きな投資に対応できますが、公式サイトには「DX推進支援事業の新規採択は終了しています」と明記されており、助成金申請の前提となるアドバイザーの提案書を新規に取得することが2026年9月11日時点ではできません。また令和8年度第1回の事前予約(5月15日〜6月16日)・申請(6月9日〜6月23日)もすでに終了しています。次年度以降の募集再開は東京都中小企業振興公社の公式サイトで随時確認してください。