この記事の結論
<p>中野区で中小企業・個人事業主がAI・デジタル化に補助金を使う場合、区・都・国の3層で検討します。(1)中野区独自の「中野区経営力強化支援事業補助金」には、IT・DXをテーマにした専門家派遣(1回1万円・年8回まで)と、生成AIの使用及び導入にかかる専門家相談・研修費を補助するメニューがあり、他4メニューとあわせて合計で最大20万円(原則補助率1/2)が対象です(令和8年4月1日から令和9年1月31日まで申請受付、予算上限到達で終了)。(2)東京都中小企業デジタル導入促進補助事業は、都内中小企業のデジタルツール導入費用を最大150万円(助成率1/2以内、小規模企業者等は2/3以内)まで補助します。(3)国のデジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)は、通常枠で最大450万円、インボイス枠ではPC・レジなどのハードウェアも一部対象になります。生成AIが装備されたパソコンの購入費用そのものは、中野区・東京都いずれの制度でも対象外である点に注意してください。最新の制度内容・申請期間は必ず各公式サイトでご確認ください。</p>
中野区で使えるデジタル化・AI導入補助金の全体像(2026年9月版)
「中野区でAI・デジタル化の補助金は使えないか」と探している事業者の方へ、2026年9月11日時点で中野区公式サイト・東京都中小企業振興公社・国のデジタル化・AI導入補助金2026公式サイトを確認して整理した最新情報をお伝えします。JR中野駅周辺の中野サンモール・中野ブロードウェイから新井薬師前・沼袋の商店街まで、飲食・小売・サービス業を中心に多様な中小企業・個人事業主が集まる中野区には、AIレジやクラウド会計、生成AI活用などデジタル化の費用を対象にできる区独自の補助金が実際にあります。ただし対象メニューや上限額は限られているため、東京都・国の制度とあわせて組み合わせるのが基本です。
| 制度 | 運営主体 | 補助率 | 上限額の目安 | AI・デジタルツール導入の扱い |
|---|---|---|---|---|
| 中野区経営力強化支援事業補助金 | 中野区(産業振興課) | 1/2以内(専門家派遣は定額1万円/回) | 20万円(①~⑥合計) | 可(IT・DX対応支援=専門家派遣・生成AIの使用及び導入) |
| 中小企業デジタル導入促進補助事業 | 東京都中小企業振興公社 | 1/2以内(小規模企業者等は2/3以内) | 150万円 | 可(デジタルツール本体費・初期設定費等) |
| デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) | 中小企業庁(中小機構) | 1/2以内(賃上げ要件で2/3以内) | 450万円 | 可(業務効率化ソフトウェア全般) |
| デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠) | 中小企業庁(中小機構) | 3/4〜4/5(ソフト部分・条件による) | 350万円 | 可(会計・受発注・決済ソフト、レジ等のハードも一部対象) |
2026年9月11日時点で確認できる範囲
- 中野区公式サイトの「助成・補助金」ページに掲載されている「令和8年度中野区経営力強化支援事業補助金」には、IT・DX対応支援(専門家派遣事業・生成AIの使用及び導入)というメニューがあり、区独自のAI・デジタル化支援として実際に使えます。
- ただし、このメニュー単独の上限額ではなく、販路開拓支援・多様性への対応支援など他5メニューと合算して20万円が上限です。まとまった投資には東京都・国の制度が中心になります。
- 東京都中小企業振興公社の中小企業デジタル導入促進補助事業(最大150万円)と、国のデジタル化・AI導入補助金2026(通常枠最大450万円・インボイス枠最大350万円)はいずれも都内・全国の中小企業が対象で、中野区内の事業者も申請できます。
- 中野区でホームページ制作費の補助金を探している場合は、本サイトの別記事「中野区のホームページ制作補助金2026」でも同じ区独自制度を制作費の観点から詳しく解説しています。
以下では、中野区独自制度「経営力強化支援事業補助金」のIT・DX対応支援メニューの詳細、東京都・国の制度、申請ステップ、中野区の中小企業に多い活用パターンの順に解説します。
中野区独自「経営力強化支援事業補助金」のIT・DX対応支援(2026年9月11日時点)
中野区区民部産業振興課が実施する「令和8年度中野区経営力強化支援事業補助金」は、経営力の強化に取り組む区内中小企業者・個人事業主の経費の一部を補助する制度です(出典:中野区公式サイト「令和8年度中野区経営力強化支援事業補助金のご案内」、ページID:255658362・更新日2026年4月21日)。補助メニューは①販路開拓支援、②多様性への対応支援、③子育て環境施設整備支援、④創業期の広報力強化支援、⑤IT・DX対応支援(専門家派遣事業)、⑥IT・DX対応支援(生成AIの使用及び導入)の6つで構成され、①~⑥の補助額は合算で20万円が上限です(①~④・⑥は補助率1/2、⑤は専門家派遣1回につき1万円の定額)。
「AI導入」専用の補助金ではなく合算20万円の1メニュー
この制度はAI・IT専用の補助金ではなく、販路開拓や子育て環境整備なども含む6メニューの経営力強化支援事業です。IT・DX対応支援(⑤⑥)だけを使う場合でも、上限は他メニューと合算した20万円までです。数十万円〜数百万円規模のAIツール導入を検討している場合は、後述する東京都・国の制度が中心になります。
IT・DX対応支援(専門家派遣事業・生成AIの使用及び導入)の対象と補助額
区内中小企業のIT・AI活用に直接関係するのは⑤⑥の2メニューです(出典:中野区公式サイト「令和8年度中野区経営力強化支援事業補助金のご案内」応募要項(令和8年4月改定)PDF)。
| メニュー | 対象経費 | 補助額 |
|---|---|---|
| ⑤IT・DX対応支援(専門家派遣事業) | 東京都中小企業振興公社の専門家派遣事業でIT・DXをテーマに相談した際の利用料 | 1回につき1万円(同一年度内、最大8回まで) |
| ⑥IT・DX対応支援(生成AIの使用及び導入) | 業務効率化を目的とした生成AIの使用に係る経費、生成AI導入に係る専門家へのコンサルティング経費、生成AI活用に関する研修の受講料 | 補助率1/2(①~⑥合計20万円の枠内) |
生成AI搭載パソコンの購入費用は対象外
- 対象外経費として、生成AIが装備されたPC等の購入費用、業務効率化を目的としない生成AIの使用料、生成AIを除くIT・DXの導入経費、申請事業者以外が使用者となる生成AIの使用料が明記されています。
- ⑥は申請事業者1者につき1回までで、当年度に交付決定を受けた場合、次年度に同じメニューでの再申請はできません。
- ⑤の専門家派遣は東京都中小企業振興公社が実施するものに限られ、民間コンサルティング事業者への委託経費は対象外です。
他5メニュー(販路開拓・多様性対応・子育て環境・広報力強化)の概要
①販路開拓支援はビジネスフェア等への出展経費(出展料・運搬費・設営費等)、②多様性への対応支援は多言語化対応・食の多様性にかかる認証取得・店舗のバリアフリー対応、③子育て環境施設整備支援は子ども用トイレやおむつ替えスペースの設置費用、④創業期の広報力強化支援はホームページ制作・パンフレット作成・広告掲載等が対象です。④のみ「申請時点で創業5年未満」という対象者要件があり、⑤⑥のIT・DX対応支援にはこの年数制限はありません。ホームページ制作費については、本サイトの別記事「中野区のホームページ制作補助金2026」で申請条件を詳しく解説しています。
対象事業者・申請期間・問い合わせ先
対象は中小企業基本法第2条第1項に定める中小企業者で、法人は主たる事業所または本店が中野区内にあり法人都民税を滞納していないこと、個人は主たる事業所が中野区内にあり特別区民税・都民税を滞納していないことが条件です(性風俗関連特殊営業、暴力団関係者、NPO・一般社団法人・医療法人等中小企業基本法に規定されない事業者は対象外)。申請期間は令和8年4月1日から令和9年1月31日まで(補助金申請額の合計が予算上限に達した時点で受付終了)、補助対象期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までです。申請はLoGoフォーム(電子申請)で行い、審査には申請から交付決定まで1〜2週間、支払いは実績報告確定から1か月半〜2か月程度かかります。同一メニューの申請は年度内1回限りですが、複数メニューを1枚の申請書でまとめて申請することも可能です。問い合わせ先は中野区区民部産業振興課中小企業支援係(電話:03-3228-8729、FAX:03-3228-5456)です。
東京都中小企業デジタル導入促進補助事業2026:最大150万円
東京都中小企業振興公社が実施する「中小企業デジタル導入促進補助事業」は、都内中小企業・個人事業主が新たにデジタルツールを導入する費用の一部を助成する制度です。中野区独自の経営力強化支援事業補助金(合算20万円)を超える規模の投資は、こちらが軸になります(出典:東京都中小企業振興公社「中小企業デジタル導入促進補助事業」、2026年9月11日閲覧)。
制度名の新旧に注意
この制度は以前「中小企業デジタルツール導入促進支援事業」と呼ばれていましたが、現在の公式名称は「中小企業デジタル導入促進補助事業」です。事務局は現在も「中小企業デジタルツール導入促進支援事業事務局/中小企業デジタル導入促進補助事業事務局」の名称を併記しています。申請書類やFAQを探す際は両方の名称で検索すると見つけやすくなります。
中小企業デジタル導入促進補助事業 基本情報(令和8年度)
助成率
対象経費の1/2以内小規模企業者・環境負荷軽減ツール導入は2/3以内
助成限度額
最大150万円申請できる助成金の下限額は5万円・助成対象期間は2年間
対象
都内中小企業者等会社・個人事業主・中小企業団体
対象経費
新たに導入するデジタルツール購入費(本体)+初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部
対象外経費
ハード機器(PC・タブレット端末等)、汎用性の高いソフトウェアOS・セキュリティソフト・表計算/文書作成ソフト等
令和8年度の申請期間
第1回:2026年6月11日〜7月3日(終了)第2回:2026年9月頃受付予定(募集開始日は本記事執筆時点で未確定)
AIレジ・クラウド会計などのデジタルツールは対象になるか
対象経費は「新たに導入するデジタルツール」の本体費用と、初期設定・カスタマイズ・運用保守サポート費の一部です。中野ブロードウェイや中野サンモール商店街の飲食・小売店が導入するAIレジ、クラウド会計ソフト、予約管理AI、需要予測AIなど、業務のデジタル化に資するツールは幅広く対象になり得ます。一方でPC・タブレット等のハード機器単体や、OS・セキュリティソフト・表計算ソフトなど汎用性の高いソフトウェアは対象外と明記されています。設備の稼働・故障状況を可視化するソフトウェアに接続する専用機器を導入する場合は上限20万円、スマートレジ等の専用ハードウェアを含む場合は上限75万円という特例もあるため、導入したいツールが対象経費に当てはまるかは申請前に東京都中小企業振興公社(問い合わせ先:03-4446-9058、平日9時〜16時30分)へ直接確認することを強くおすすめします。AIレジそのものの制度活用については、本サイトの別記事「AIレジ補助金完全ガイド」も参考にしてください。