介護施設のAI・ロボット補助金
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公開: 2026年3月4日
更新: 2026年5月30日
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介護施設が使えるAI・ロボット補助金2026:制度の全体像と特徴
介護業界は慢性的な人手不足と介護士の身体的負担増加という深刻な課題を抱えています。国はこれらの課題を解決するために、介護ロボット・AIシステムの導入を支援する複数の補助金・助成金制度を整備しています。
2026年現在、介護施設が活用できる主要な制度は「介護ロボット導入支援事業(厚生労働省)」「中小企業省力化投資補助金」「IT導入補助金」の3本柱です。これらを組み合わせることで、介護ロボットの導入費用を大幅に削減できます。
介護AI・ロボットの補助金活用率
2024年度の調査によると、介護ロボットを導入している施設のうち補助金を活用したのは約67%。補助金未活用での導入は全体の3割未満です。まだ補助金を使っていない施設は今すぐ申請を検討することをお勧めします。
補助対象となる介護ロボット・AIの6カテゴリ
厚生労働省の介護ロボット導入支援では、対象機器を以下の6カテゴリに分類しています。
- 移乗支援:パワーアシストスーツ、移乗リフト(床走行式・天井走行式)
- 移動支援:電動歩行補助器、自律走行型車椅子
- 排泄支援:自動排泄処理装置、排泄予測デバイス
- 見守り・コミュニケーション:センサー型見守りシステム、会話AIロボット
- 入浴支援:入浴補助ロボット、介護浴槽リフト
- 介護業務支援:介護記録AI・音声入力、ケアプラン自動作成AI
厚生労働省「介護ロボット導入支援事業」の詳細:補助額・対象機器・申請方法
厚生労働省が都道府県を通じて実施する介護ロボット導入支援事業は、介護施設にとって最もメジャーな補助制度です。2026年度も継続実施が見込まれます。
介護ロボット導入支援事業(厚生労働省)
補助上限額
機器1台あたり30〜100万円(機種カテゴリによる)
補助率
購入費の1/2(都道府県・市区町村が補完する場合も)
| 機器カテゴリ | 補助上限額(目安) | 代表的な機器例 |
| 移乗支援ロボット | 100万円/台 | ROBOHELPER SASUKE、Hug(FUJI) |
| 見守りセンサー(居室型) | 30万円/台 | 眠りSCAN、バイタルセンサー各種 |
| 見守りセンサー(施設型) | 100万円/施設 | ラクスケア、まもる〜の |
| 自動排泄処理装置 | 50万円/台 | DFree、ヘルパー各社製品 |
| 介護記録AI・入力支援 | 50万円/システム | CareNote、iBow、ダブルケア |
| 入浴支援ロボット | 100万円/台 | アシストバス、ラクーネ |
※上記金額は目安です。都道府県ごとに補助額・採択基準が異なります。必ず最新の公募要領を確認してください。
都道府県上乗せ補助:国補助に追加で受け取れる自治体独自助成
厚生労働省の補助金に加えて、多くの都道府県・市区町村が独自の上乗せ補助を実施しています。自治体補助と組み合わせると実質負担がさらに軽減されます。
- 東京都:「介護ロボット等導入支援事業補助金」で国補助に上乗せ最大50万円/施設
- 大阪府:「介護ロボット普及促進事業補助金」で機器購入費の1/4を追加補助
- 愛知県:「あいち介護ロボット普及推進事業」で設置・研修費も補助対象
居住地の都道府県・市区町村の福祉・介護担当課に問い合わせることで、上乗せ補助の有無と申請時期を確認できます。
見守りセンサー・AIの導入費用と補助申請:夜間巡回削減の費用対効果
介護施設の夜間業務で大きな負担となっている定期巡回(転倒・体調変化の確認)をAI見守りセンサーで省力化できます。センサーが異常を検知した場合のみスタッフに通知するため、不必要な巡回を大幅に削減できます。
| 製品名 | 方式 | 1居室あたり費用 | 補助後実負担 |
| 眠りSCAN(パラマウントベッド) | 体動センサー(マット型) | 10〜15万円 | 5〜7.5万円 |
| ラクスケア(コニカミノルタ) | ミリ波レーダー型 | 15〜20万円 | 7.5〜10万円 |
| まもる〜の(ノーリツ鋼機) | 体動センサー | 8〜12万円 | 4〜6万円 |
| LIF(クオリタス) | カメラ型AI解析 | 20〜30万円 | 10〜15万円 |
| HitomeQ(コニカミノルタ) | AI行動解析カメラ | 25〜35万円 | 12.5〜17.5万円 |
50床施設でのシミュレーション
50床の特養で全居室に見守りセンサー導入(1台10万円×50台=500万円)。補助後実負担250万円。夜間巡回が月100時間削減→年間人件費削減160万円。約1.5年で投資回収できる計算です。
介護記録AI・音声入力システムの補助金:書類業務を70%削減する導入法
介護職員の業務時間のうち約30%が記録・報告書作成などの事務作業に費やされていると言われています。介護記録AIと音声入力システムを組み合わせることで、記録時間を大幅に短縮できます。
介護記録AIは音声や簡単な入力から介護記録を自動生成し、ケアプランとの連携・国への報告書類作成まで自動化します。IT導入補助金でのSaaS申請が可能なため、初期費用を抑えた導入が可能です。
| サービス名 | 月額費用 | 主な機能 | IT補助金登録 |
| CareNote(エス・エム・エス) | 2〜5万円/施設 | AI記録・報告書自動生成 | 登録済み |
| iBow(アイキャン) | 3〜8万円/施設 | 訪問介護向け・GPS連携 | 登録済み |
| ケアマネちゃん(ワイズマン) | 5〜15万円/施設 | ケアプラン連携・AI予測 | 要確認 |
| ダブルケア(ベネッセ) | 4〜10万円/施設 | 総合介護管理システム | 登録済み |
音声入力AIは介護現場での普及が進んでいますが、導入後の定着率は施設によって大きく異なります。成功事例の多くに共通するのは「管理者が率先して使う」「最初の2〜4週間は必ず全員に使用してもらう」という取り組みです。
失敗パターンとして多いのは「希望者だけが使う任意制度」にしたため、ITが得意なスタッフしか使わず、記録フォーマットが統一されないというケースです。導入計画にはスタッフ教育のスケジュールも含めて作成しましょう。
移乗支援ロボット・パワーアシストスーツの補助金:介護職員の腰痛対策と費用
介護職員の離職理由の上位に常に挙がる「身体的な負担(腰痛・筋骨格系疾患)」の解決策として、移乗支援ロボットとパワーアシストスーツへの注目が高まっています。
| 機器種別 | 代表製品 | 購入費用目安 | 補助後実負担 | 特徴 |
| 装着型パワーアシスト | HAL(CYBERDYNE) | 150〜300万円/台 | 75〜150万円 | 腰部・下肢動作補助 |
| 非装着型移乗リフト | Hug(FUJI) | 80〜120万円/台 | 40〜60万円 | 自立支援・両腕サポート |
| 床走行式リフト | 各社(マッキンレー等) | 30〜80万円/台 | 15〜40万円 | 全介助者の移乗に対応 |
| 腰部アシストスーツ | マッスルスーツ(イノフィス) | 20〜50万円/台 | 10〜25万円 | 軽量・着脱容易 |
介護労働安定センターの助成金も活用可能
厚労省系の補助金に加えて、介護労働安定センターが実施する「介護ロボット等導入支援助成金」でも移乗支援機器への助成が受けられます。申請時期が異なるため、複数年度に分けて段階的に導入する施設も多くあります。
介護ロボット補助金の申請手順:都道府県窓口への申請フロー
厚生労働省の介護ロボット導入支援事業は都道府県が窓口となります。国補助・都道府県補助・IT補助金それぞれの申請フローが異なるため整理して理解することが重要です。
- 補助金の公募時期を確認:都道府県の介護ロボット補助金は年1〜2回の公募が多い。各都道府県の福祉・介護担当課のWebサイトで公募時期をチェック。
- 対象機器の確認:補助対象のロボット・AIシステムは事前に厚労省の「介護ロボット開発・普及推進リスト」または都道府県の公募要領で確認。
- 見積書の取得:導入希望機器のメーカー・販売代理店から補助対象機器であることを明記した見積書を取得。
- 申請書の作成と提出:都道府県所定の申請書フォームに記入。施設情報・導入目的・機器明細・期待効果を記載して窓口または電子申請。
- 交付決定後に発注:交付決定通知を受け取ってから機器を発注。交付決定前の発注は補助対象外。
- 導入・実績報告:機器導入後に実績報告書(導入効果・写真等)を提出。補助金が精算払いで振り込まれる。
採択率を上げる申請書の書き方:導入効果の具体的な数値目標
介護ロボット補助金の申請書で採択されやすくするためのポイントを紹介します。
- 現状の課題を数値で示す:「夜間巡回を1時間に〇回行っており、スタッフ〇名が担当している」「移乗介助で月〇件の腰痛訴えがある」など具体的な数値で課題を示す。
- 導入後の効果目標を定量化する:「夜間巡回回数を50%削減」「移乗介助の作業時間を30%短縮」など、測定可能な目標値を設定する。
- 利用者への便益も記載する:補助金審査では利用者サービスの向上も評価されます。「転倒事故の早期発見により利用者の安全性が向上する」などを記述。
介護AI・ロボット導入の成功事例:特養・グループホーム・デイサービス別
全国の介護施設でAI・ロボット導入が進んでいます。施設形態別の導入効果をご紹介します。
| 施設種別 | 導入機器 | 投資額(補助前) | 主な効果 |
| 特別養護老人ホーム(100床・埼玉県) | 見守りセンサー100台+記録AI | 1,100万円 | 夜間巡回60%削減・記録時間1日1.5時間/人削減 |
| グループホーム(18床・福岡県) | 見守りセンサー18台 | 180万円 | 転倒事故0件(導入前年3件)・夜勤1名体制が可能に |
| デイサービス(定員40名・愛知県) | 介護記録AI+音声入力 | 60万円 | 記録業務70%削減・サービス提供加算の申請漏れゼロに |
| 有料老人ホーム(50床・神奈川県) | 移乗リフト5台+パワーアシスト3台 | 700万円 | 職員の腰痛訴え85%減・離職率改善(前年比12%減) |